今日も今日とてご主人様とお出かけするキョンくんです
一部に痴漢×キョン的なシーンがありますので、
苦手な方は引き返してくださいませ
大丈夫だぜって人のみどうぞー
「さあキョンくん、今日はお出かけしましょうね」 そうご主人様が上機嫌に仰るから、一体どんな風に「おめかし」させていただけるのだろうかと期待に打ち震えていたら、ご主人様はやはり俺なんかの予想をはるかに超えたことをしてくださった。 「キョンくんの大好きなもの、いっぱいつけてあげますね」 と天使のように微笑んだご主人様の手には、じゃらじゃらと音がしそうなほど沢山のオモチャ。 「うふ、まずはこれね?」 そう仰ったご主人様は、俺の普段から赤くなってしまっている乳首をクリップで挟みこんだ。 それも、専用のものではなく、事務用のダブルクリップの小さなものである。 当然、挟み込む力は強くて、引き千切られそうに思えてくる。 その恐怖感さえ気持ちよくて、体の中心が震えながら先走りを滴らせる。 「ここも、ちゃんと止めとかなきゃだめですよね」 そう仰って雫を溢れさす先端をご主人様は指できつく弾いておいて、そこにリングを被せた。 今はさほどでもなくても、後でどんなに痛むかを考えると、それだけでぞくぞくする。 「ぁ…っ、は……」 「まだ、よ。キョンくん」 たしなめるように言って、ご主人様は取り出したバイブを俺の口に突っ込んだ。 「はむ…っ、ん、…うぅ……」 それがどこに入るのか分かっているから、俺はそれにしっかりと唾液をまぶす。 その大きさと硬さに息苦しさを覚えながら、同時に期待した。 変態、と自分のことを内心で罵ることでさえ、快感を覚える。 「しっかり舐めててね?」 と俺にそれを持たせたご主人様は、手にした小さなローターをその口に含んだかと思うと、勿体無くもそれを俺のアヌスに押し込んだ。 小さなそれでも、震えるとどんなに強い快感をもたらすか知っている俺の体は猥らに震える。 もっといい場所に当てたくて、勝手に中が収縮するのさえ分かる気がした。 「もういいかなぁ?」 そう仰ったご主人様は、俺の口からバイブを引き抜かせ、 「自分で入れられますよね?」 と微笑をくださった。 だから俺は従順に頷いて、床に膝をつき、それを押し当てる。 「くは……っ、ぁ…ふ……!」 その大きさに、声が漏れる。 硬くて大きくて苦しい。 …それが、気持ちよくて、ぞくぞくした。 早く、と求める気持ちと、このまま焦らされたいような気持ちがせめぎあう。 それでも、じわりじわりと飲み込んで、腹の中でコンとローターがぶつかることにさえ感じる。 「ん…っ、ぅ……」 ぐいっと押し込んで、根元まで飲み込めたことに軽い満足を覚えつつも、期待に満ちた目でご主人様を仰いだ。 「もっと?」 そう問われるということは、希望を述べていいということなのだろう。 「して…ほしいです……」 「じゃあ、これはどうですか?」 そう仰ったご主人様は、おいてあった薬箱の中から綿棒を引っ張り出した。 それがリングをはめられた熱の中心に突き立てられる。 「ひぐ…っ、ぅ……あぁ……!」 逃げ出したいほど痛いのに、それが気持ちいい。 ぞくぞくしてどうしようもなくなるのに、もっとと求めたくなる。 「ふふ…、困ったキョンくん」 そう笑ったご主人様は、真っ赤な細いロープを取り出して、俺の体をきつく縛り上げてくださった。 綺麗な亀甲結びだ。 拘束力は大したことがないが、その縄目が素肌を擦るだけでも気持ちよくなれる。 震えてうまく立てない俺を、ご主人様はいくらか苦労しながら立たせ、ふわりと特製のコートを着せてくださった。 「キョンくん、大丈夫? 歩けますか?」 「ぁ…、はい……」 どんなに苦しくても、ご主人様が命じるなら出来る。 それを顔に出さないことだって覚えたはずだ。 それでも、これだけ沢山のもので飾られて、平気で歩くのは至難の業である。 俺はよろけそうになりながらもなんとか足を進めるが、どうにも捗らない。 「キョンくん苦しい…?」 「は…ぃ……でも、大丈夫、です……」 「…うん、頑張ってね?」 心配そうにご主人様が頭を撫でてくださるだけでも、頑張れると思った。 そうして連れて行かれた先はいつかの駅である。 「ご…しゅじん、さま……?」 びくつく俺に、ご主人様はにっこりと微笑まれ、 「電車、大好きですよね?」 「…大好きです……」 本当を言うと、いつだったか、古泉に酷い放置プレイめいたものをされて以来、苦手にすら思っている。 しかしその苦手意識すら快楽に変わるのだから本当に変態ってのは恐ろしい。 …などと、自分で言ってりゃ世話ないか。 それに今日は古泉はいないようだから、たっぷりご主人様に可愛がっていただけることだろう。 期待しながら電車に乗り込み、先日とよく似たような場所に立った。 少しして、車内が混雑し始める。 ふとした拍子に他人の体が触れてくることでさえ、びくんと体が震えた。 そろそろだろうか。 期待しながらご主人様を振り返ろうとした俺は驚愕した。 ご主人様がいらっしゃらない。 少し前までは確かにそこにいたはずなのに。 どうして。 戸惑いながら、人混みをかき分けて探しに行こうとした瞬間、体の中で何かが震えだした。 「ひぁ…っ!」 突然のことに思わず声が上がったが、必死に飲み込む。 ぶるぶると細かく震えるそれはローターだろう。 遠隔操作式のリモコンタイプだったらしいそれが震えている。 つまりは、ご主人様は俺の様子を離れたところで見て下さっているということだろう。 そう思うとほっとして、余計に快感が強まった。 ご主人様にされている、それも、こんな人混みの中で。 そう思うとどうしようもなく快楽が強まる。 ところが、近くには縋るところも何もなく、俺はガクガクと震える脚で必死に自分の体を支えるしかない。 どうしたらいいかと考えようとするのに、ローターは時に強く、時に動きを止め、緩急付けて攻め立ててくる。 それに煽られて、ペニスも痛いほどに張り詰めているが、リングのせいでイくにイケない。 「ひ……っ、ふ、ぅぁ……」 抑えきれない吐息を漏らし、ふーっふーっと傍目にも分かるほど息を荒くしながら、なんとか耐えていると、誰かの手が俺の脚に触れた。 ご主人様だろうか、と振り向くがそこにご主人様の姿はない。 おかしい、と思った瞬間、また震動が強くなり、びくんと体が跳ねた。 「ん…っ、ぅ……」 声を殺すのに必死な俺の体を、不躾な手が撫で回す。 これ、は…まさか……。 「んぐ…っ!」 思わず声を上げそうになったのは、その手が俺の体に這わされた縄をなぞり、しかも胸に行き着いて、コート越しにクリップを引っ張ったせいだ。 その痛みと、痛みによる快感に体が竦む。 「ぃ…や…ぁぁ……!」 ご主人様の白魚のように美しい手とは似ても似つかないような、肉のついた中年らしい手の平が俺の体を撫で回すその嫌悪感。 暑苦しく、耳障りなばかりか臭い息。 傍若無人な動きにぞっとした。 それなのに、そんなことにすら俺は興奮しちまうのだ。 その男がコートの襟を引き伸ばし、露出させた俺の首筋に噛み付いてくる。 どこか鈍い痛みにもどかしさを覚えたところで、視界の端に見知った顔を見た気がした。 今の…は……古泉、か? どうやら本当にそうだったらしい。 見慣れたにやけスマイルと目が合ったと思ったら、古泉は更に笑みを深めて、何か小さなものを俺に見せつけた。 何かのリモコンらしいが……。 首を捻った瞬間、ペニスリングが震えだした。 「ひぁっ! あ…っ、んぁぁ…!!」 声を殺しきれなくなる。 ぞくぞくして堪らない。 だが、俺はイケない。 イケないってのに、俺の背後にいるらしい痴漢野郎は俺の尻の谷間に怒張を押し当て、こすり付けてくる。 それが中に飲み込んだままのバイブを押して、それに感じた。 「…っく、やっ…! ふあぁ……っ…」 もしかしたら誰かに声を聞かれているかもしれない。 そう思っても止まらない。 気持ちよくて、そればかりになる。 それでもなんとか声を押し殺し続け、ようやく近くのドアが開いたと思ったら、 「キョンくん大丈夫?」 「気分が悪そうですよ」 という言葉と共に両脇から支えられた。 「あ……」 ご主人様の姿に安堵した。 「ああ…酷い目に遭いましたね」 同情的に言う古泉の声に首を傾げれば、古泉は低く、笑いを含んだ声で、 「後ろ、掛けられてますよ」 と囁き、俺の羞恥を誘った。 ふらつく俺をまた前と同じ身障者用トイレに連れ込んだ後、ご主人様はにっこりと優しく微笑して、 「どうでした?」 と感想を問うので、俺は少し考えて、 「…コーフン…っ、しました…。でも…っ! 俺は、ご主人様の方がいいです……」 俺から剥ぎ取ったコートについていた白濁を、見せつけるように拭っていた古泉は苦い笑いと共に、 「酷いですね。僕はいないも同然ですか?」 などと言ったが、んなもん、当たり前だろう。 「そうですよ。キョンくんはあたしのもの、なんですからね」 「はい…」 と答えた俺はきっと、今日一番恍惚とした顔をしていたに違いない。 |