黒みくキョンですが今日の内容は、
黒みくキョン前提の古キョンな感じです
相変わらずぐちょぐちょどろどろですので、
お好きな方だけどうぞー




















































おつかい



今日は休日で、ハルヒに呼び出されたりもしていないので本当に正しく休日で、だから、ご主人様と一日中だって楽しく過ごせるに違いないと思っていたのだが、俺のそんな認識は甘いことこの上なかったらしい。
いや勿論、前日から泊り込んでいたのもあって、ご主人様は俺のことをたっぷり可愛がってくださったとも。
昨夜のことを思い出すだけでもぞくんとして、きゅうっと体の中が震えて、それで余計に気持ちよくなって、俺は慌ててそれを抑えた。
そんなことをやっている場合ではないのだ。
俺は今、ご主人様の頼みでおつかいに行ってる途中なんだからな。
12月の冷たい風に吹かれても、俺の頬は赤いまま冷めない。
ご主人様が寒くないようにと手ずから服を着せてくださったのだ。
寒さに震えるはずがない。
それに、体温はどうしようもなく上がったまま、下がりようがない。
下がるのはモチベーションだけだ。
ご主人様の頼みでなければ絶対に行くものかと言いたいような場所に、俺の足は向けられていた。
もらったメモを見ながら、部屋番号を確かめ、インターフォンのボタンを押す。
「はい」
直接顔を出したそいつは、いつものことながら酷薄な笑みを浮かべていた。
「珍しいですね、あなたが家へいらっしゃるとは。どうかなさいましたか?」
「俺はただ、…ご主人様の頼みで来ただけだ」
ほらよ、とご主人様から預かった手紙を渡す。
「返事ももらってくるように仰せつかったから、早くしてくれ」
「仕方ありませんね」
そう言って古泉は俺の目の前で封を切った。
そうしてそこにざっと目を通し……いきなり、俺の腕を引っ掴んで部屋の中に引きずり込んだ。
「んなっ…!?」
「大人しくしてくださいね」
そんなこと言われて大人しくなんか出来るか!
「僕としては、抵抗されるのも、それはそれで楽しめますけどね。それとも…あなたも、でしょうか」
くすりと笑った古泉の目は熱を持ち、思わず背筋をぞくりとしたものが走るくらいには、それがお馴染みのものになっちまっているらしい。
くそ、忌々しい。
「いい加減に離せ…っ!」
「おっと、声は抑えた方がいいですよ? 鍵は掛けてませんし、玄関のドアというものは意外と薄いですからね。聞きつけられて、見られてもいいんですか?」
「な…っ、ひ…、やぁ…!!」
抗おうとした俺の腕を束ねるようにして壁に押さえつけた古泉は、俺のコートを半ばまで脱がせたかと思うと、だぶついたそれで俺を縛り上げた。
手際がいいにもほどがあるだろ!
「あなたこそ、縛られて喜んでるくせに、何言ってるんですか。そもそも、こんな状態でよく歩いて来られましたね」
そう嘲笑いながら、古泉は俺のテントを張った前を押さえた。
「いっ…!!」
「こうなってる、ということはもしかして、」
独り言のように言いながら古泉は俺のシャツを脱がせ、クリップを付けられたままの胸を露出させる。
それでも飽き足らずに下着さえ引き摺り下ろして足元でまとわりつくだけにし、ご主人様が挿れてくださった大振りのバイブを探り当てる。
ニヤリと悪辣に笑った古泉は、
「ああ、やっぱり。あなたと来たら、前に触れられただけじゃ勃起も出来ませんからね」
「い、うな……っ…ふ……」
「事実でしょう? それに、そうやって言葉で虐められるのも好きなくせに」
「やぁ…っ、ひ……ぅう…」
堪えきれずに涙が溢れてくる。
古泉なんかに泣かされるなんて、屈辱だ。
だが、そう思えば思うほどに、後ろ暗い快感が込み上げてきて、体が震える。
「こちらも、よだれをこぼしてますよ」
そんなことを言いながら古泉は見っとも無く勃ち上がり、はしたない透明の液体を吐き出す俺のそれを緩く握り込んだ。
「ひぅ…っ、や、やぁ…!」
「嫌なんて言ってられると思うんですか?」
「あ、たり、まえだ…っ、俺は、ご主人様の…、ご主人様だけの……」
「そんなこと言って、」
クッと古泉は喉を鳴らして笑った。
「僕にされても、こんなに悦んでるじゃないですか」
その腕がまるで俺を抱き締めるようにして、その唇が俺の耳をかじる。
「痛…っ、いあ、っぅ……!」
「ここ、こんなに大きいのを飲み込んで、それでも平気な顔して歩いて来たんですか?」
嘲笑しながら、古泉はそれをなぞるように指で触れてくる。
もどかしいほどの快感に、体が震えて止まらない。
「いやらしい人だ」
「…っ……ふ…、や……、それ…っ、嫌…」
「もっと激しくして欲しいんですか? こう…?」
囁きながら、古泉はそれを掴み、強引に動かした。
「いやぁ…っ! ひっ、い、…やぁああ…!!」
ぐちゃぐちゃと音を立てて、体の中をえぐられ、目の前が白く染まる。
えぐられるというよりむしろ、体の中身を直接引きずり出され、戻されているみたいな感覚だ。
痛みばかりのはずの感覚が、酷く、気持ちよくて、自分の浅ましさや醜ささえ、快感に塗り替えられる。
「あっ…ぁ、んん……」
ねだるように腰を揺らして、目の前の体に取り縋る。
「あなたのそのいやらしさは生来のものですか? それとも、よっぽど御仕込みがよかったのでしょうか」
くすくすと人の被虐心をくすぐるような笑い声を立てていた古泉が、先ほど受け取った手紙を取り落とした。
ぱさりと落ちたそれが弾みで開き、俺の目に入る。
「……あ…?」
「おや、見られてしまいましたか。見られないままの方が僕の方は面白かったんですけどね」
どこか白々しく言いながら古泉はそれを取り上げ、俺の目の前にかざした。
そこには、見間違えようもないご主人様の、愛らしく丸っこい文字で、
『いつもお世話になってる古泉くんへ、あたしからお歳暮をお届けしますね。お早めにご賞味ください』
とハートマーク付きで書いてあった。
「お…せい、ぼ……って…」
「勿論、あなたのことですね」
なんだ、そうだったのか。
それじゃ俺は一体なんのために抵抗してたんだろうな。
は、と短くため息を吐いた後、俺はそっと古泉の腕を解き、その足元に膝をつく。
「…失礼しました」
「全く、面白いのか、逆に面白いのか分からないくらい、あなたの変わり身は見事ですよ」
苦笑らしきものを投げ掛けて、古泉は俺の顎に手を掛ける。
上向かされるのにしたがって顔を上げると、唇が重ねられた。
「ん……ぅ…」
古泉のキスはうまいのだと思う。
ご主人様と古泉のそれしか知らないが、どちらも遜色ないほどに気持ちいい。
そうして、ご主人様に対する俺の愛情と古泉に対する憎らしさの違いを差し引くと、もしかすると古泉の方がうまいのかもしれないなんて思ってしまうくらいに。
痛みとは違う、ストレートな気持ちよさは、それはそれで恐ろしく、俺の体が震えてくる。
「あ……っ、ふ、は……っん、…もっと…気持ちよくして、ください……」
「最初からそのつもりですよ?」
意地悪く笑いながら、古泉は俺の髪をぐいっと掴み、そのまま床に引き倒した。
「いあ…っ!」
思わず声を上げながらも、痛みよりも歓喜に打ち震える。
古泉は乱暴に俺をうつ伏せにさせて、目の前に靴が転がっているようなコンクリートの床に顔を擦りつける。
そうして、腰だけを高く上げさせて、物欲しげに震えるアヌスから、バイブを引き抜いた。
「ひ、はぁあ……!!」
その衝撃だけでも体を跳ねさせる俺に息も吐かせず、
「まだですよ」
と囁いて、熱が押し当てられる。
それだけで分かるほどに、何度も味わった古泉のそれを、飲み込もうとしてアヌスがひくつくのが分かった。
「あ…っ、早く…入れて…、ほしいです……っ…!」
真夏の犬みたいに浅い呼吸を繰り返しながらそう浅ましくねだると、
「相変わらずオネダリがお上手ですね」
と笑いながら、それを一息に押し入れてきた。
「いあぁ……っ…!!」
びくんと大きく体を跳ねさせる俺の体を押さえつけ、古泉は乱暴に俺を犯す。
性急と言うのではなく、余裕がないのでもなく、ただ単純に、そうされるのを俺が一番悦ぶと知っているせいなのだろう。
「先日はいじめすぎてしまいましたからね。…今日は望むようにして上げますよ」
そう笑いながら、俺の中を穿ち、背中をきつく打擲する。
「ひぎ…っ、い…っ、んあぁ…!」
玄関先なのに、声を殺しきれない。
そんな余裕もないほどに、痛みと言う皮を被った快感を与えられる。
「あ…っ、ぁ、…ひっ…ぅ……! もっと…、し、て…ください……っ…」
喉から叫びを絞り出すようにねだって、唇の端からはヨダレも何も垂れ流す。
触ってもらえない胸の突起はクリップごと床に擦り付け、コンクリートとの摩擦によって快感を拾う。
そんな俺を見下す古泉の視線を想像しても、ぞくぞくと背筋が震えた。
「どうします? 中で出してほしいですか? それとも、掛けてほしいんでしょうかね、淫乱なあなたは」
「ど、ちら、…でも、いいです…っ、どっちも、好き…ぃ…!」
「では、中にしましょうか。掛けたら後片付けが大変そうですし、ね…」
そう言って、古泉は更に激しく抽挿を繰り返す。
腹の中を捏ね繰りまわされてるようで、このまま壊れてしまうんじゃないかと感じる。
それさえ、快感にしてしまえる、酷く猥らな身体。
その中に、古泉が熱を吐き出して、それに焼かれるような気がした。
「は……っ、ぁ…あ……」
びくびくと体を震わせながら、白濁を吐き出した俺を労わりもせず、古泉は中から惜しげもなくソレを引き抜くと、
「後始末をしてもらいましょうか」
と俺の体を起こさせた。
意味が分からないほど初心でもないので、俺は素直に古泉の前に跪くと、白濁に塗れたそれに口をつけた。
ちゅ、ちゅと音を立てて吸い上げると、少しずつ反応を示してくれるのが楽しくなってくる。
「おいしいですか?」
俺の髪を軽く引っ張ってみたり、耳を抓ったりしていた古泉がそう問うので、
「ん…っ、お、いし…です……」
と正直に答える。
この苦味も、喉に絡むような粘りも好きだ。
ぞくぞくする。
「では、もっとよく味わってくださいよ」
「んむぅ…っ!?」
いきなり頭を掴まれ、喉の奥までそれで犯される。
反射的に喉が絞まり、俺は余計に苦しいってのに、古泉は楽しげに、
「ああ、お上手ですね。フェラチオも誰かで練習されたりしてるんですか?」
などと言ってくる。
「ふぐ…っ、ぅ、んあ…っ!」
込み上げてくる嘔吐感を堪えながらも、なんとか舌を使う。
苦しい、のが、気持ちいい。
「は…っ、ぁん……ふっ…あ……!」
「気持ちよさそうな顔をして……」
クッと小さく声を立てて笑った古泉が、俺を睨むように見つめる。
「…もう出ますから、こぼさずに飲み込んでください」
「んん……っ…!!」
どくんと口の中で吐き出された白濁が喉を焼く。
それさえ、俺は、気持ちよくて。
「あ……ふ…」
口の中に僅かに残ったものを味わって飲み下した。
古泉のそれに残ったものも綺麗に舐め取って、後始末を終らせ、
「ん……おいしかったです…」
「お上手でしたね」
冷笑して言った古泉が俺に差し出したのは引き抜いたきり床に転がされていたバイブだ。
「お帰りになるんでしょう? ちゃんと入れ直して帰ってくださいよ」
「あ…、はい……」
「それとも、まだ足りません?」
「そ、んなことは…」
「冗談です」
くすくすと笑う古泉からソレを受け取り、俺は自分のだらしなく口を開いたままのアヌスに押し当てる。
「は……っ、くぅ…」
体の力を抜いて、一息に押し込んでしまえば、後は案外楽だ。
よろけながら立ち上がり、乱れた服を直す。
「またどうぞいらしてください」
なんて頭が沸いたとしか思えないような言葉で見送られて、俺はよろよろと古泉の部屋を出た。
風邪を引いて熱がある時みたいにふらふらしながら、それでもなんとかご主人様の元に帰り着くと、
「キョンくん、ちゃんとおつかい出来ましたか?」
といつものように麗しい笑顔で迎えられた。
「はい…」
「うふ、よく頑張りましたね。ありがと、キョンくん。大好きよ」
そう言って抱き締められて、嬉しくて、でも俺は、
「…ご主人様……お願い、ですから……」
「どうしたの?」
「…綺麗にして、くれます、か……?」
俺がねだると、ご主人様はそのおこがましさを咎めもせず、
「勿論、いいですよ。キョンくんのためだもの」
と言ってくださった。
俺は嬉しさに涙を溢れさせながら跪き、その爪先に口付けた。