「捏造×願望×うちのレオクラ」
二次創作はどうがんばってみても捏造の産物。
おなじキャラ、おなじ設定のすきまをうめて、こうだったらいいなの思い込みの世界。
そしてそれは、いつのまにか原型をとどめないものと化している。

うちのレオリオはやさしすぎる。押しが甘い。
すけべで女好きな、チンピラの風情がない。

うちのクラピカは幼すぎる。
頑固で凛としたクラピカを私は描けない。

復讐を成すためにしていることや、その過程、ノストラードといつまでかかわっているのか、離れているならセンリツやバショウともそうそういつまでもいっしょにはいないだろう。
そんなこんなを想像できない。すきまがありすぎて原作の根幹にかかわってしまう。
だから「ヨークシン以降」の舞台設定の時は(なおかつ、それがほとんどだったりする)そのへんがひどく曖昧だったりする。

復讐に対する意識も、自分の中で消化しきれない。
迷いばかり先立つ。ことにレオリオ。
積極的にそれを肯定していると考えている方は少ないのではと思うが、うちのレオはそれ以前に理解できない部分が非常に大きい。
迷って葛藤して悩んで、やめさせたくてたまらない。でも、どっちつかずでどうもできない。

先の先の話だとしても「すべてを終わらせる」ことが可能なのかという不安は払拭できない。そんなに簡単でないのはわかりきっているから。
はじめて書いた話がある意味大団円だったけれど、この時点でどうだったかというのも正直霧の中。 安易に「終わった」とは言わせられない。
こういう想像をまじめにすると、過去の自分の創作経験からいくと「痛い話」にしかならなそうなので、でも「うちのレオクラ」でそれは禁忌だからあえて深く考えたくない。

クラピカとクルタの過去にしても同様。
他サイトさまで過去にかかわる話とかも見かけるが、その設定がいいとか悪いとかではなくて、なんだか自分がひきずられそうだなという確信があるので、向き合うのが怖い。
自分でも思いついたことはなくはないが・・・根本的に違うような気がしてしまいこんだ。

だから、結局むずかしいことは先送りにして、「これはただの不器用な恋人たちのお話です」と茶を濁す・・・。
でも、それだと「レオクラ」である必要性もなくなるかもしれないのだが。


そんな「恋人同士」のはずなのに、うちのふたりは実はほとんど一線を越えてない。
なおかつ、「原作以降」の話がほとんど。
で、ある日はたと気がついた。私って、原作の萌えシチュことごとくムダにしてるのでは?
「すきま産業」たるべき二次創作において、これほどもったいないことはない。もちろん、そういったシチュはあまたのサイトさまで具現化されており、いまさら私が手を出す必要性もないのだが、やっぱり惜しい。
正直、どこでどうなってもおかしくないし、そそられることこのうえない。
しかし、そこで越えさせてしまうと、すでに書いている設定とかみあわなくなる。
そんなわけで「原作沿い」ネタは、書いてはみたものの非常にはがゆい展開ばかり。もっとわりきって「いろんなパターン」としてしまえばいいのかもしれないけれど、どこか頑固でそうもいかない。
だから「告白」も「はじめて」も、そうとうに自分が納得できる状況と感情を思いつかない限り、やりなおしがきかないわけで。

それにもましてやっかいなのが、「オトナなおつきあい」に対するうちのクラピカの意識。
「自分をプレゼントする」という冗談に反応してしまう一方で、レオリオの胸でただ眠ることにとまどいを感じない。その相反する両極の感情は、けれどどちらもうちのクラピカ。
そしてまた、考えすぎて「オトナなリード」ができないのがうちのレオリオ
おまけに先にも書いたがうちのクラピカはかなり幼い。
これで押し倒したら犯罪じゃねーかと何度思ったかという外見的幼さもだが、性的な部分での知識と感情の乖離が通常の17才からしては甚だ激しい。(だからこその某同盟賛同かもしれないが)
そこをクリアするのは至難の技である。

それでもやはり「一線を越えた妄想」もしてしまう言い訳に「おつきあいレベルもさまざま」とか言ってみたり、なまぬるく隔離してみたり・・・。

もっとも、なかなかそこまでいけない最大の理由は単純明快。
私が濡れ場を書けないだけなのだ。



そして、今日も今日とて、へたれなにーさんは天然のお姫さまにふりまわされる。
060228
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