撮影日記

 別の部屋でご紹介しましたように趣味で天体写真を撮り始めてから20年余りが経ちました。 それ以前からも,花鳥風月を銀塩カメラやデジタルカメラを通して記録しては独り楽しんでいました。
長いブランクの期間もあって,歳とともに何事につけてもモチベーションの低下を感じるこの頃ですが, 老体ながら一念発起して趣味のカメラ生活に少しだけ戻ってみることにしました。当ホームページを整理したら 容量の上限までに少しの余裕ができたので,日々撮影した写真などをこのような日記形式で 紹介させていただけたらと思います。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 (画像をクリックすると拡大表示され,戻るには左上の矢印を使います)

by G. Okada 

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2022/11/09
皆既月食と天王星(11/08 20:25:06) (Nikon Coolpix P950, 357mm, F6.5, iso1600, 1.3s)

 皆既月食と惑星食が同時に起きるとあって,急きょ8日の午後から撮影の準備をした。まず,皆既月食の開始と終了時刻, 天王星食の開始・終了時刻(地域差がある)をステラナビゲータ10を使って調べた(意外と便利だった)。 カメラはフルサイズ換算でf=2000mmの長焦点撮影が可能なCoolpix P950を使うこととし, 赤道儀Temma2に載せて追尾することにした。少しのリハーサル後に本番を迎えた。

 画面の上方向が天の北極になり,皆既月食中の月の左側に接近する天王星が写っている。この1分後に天王星が 月の裏側に隠れ始めるのを捉えることができた。

 今回の天体ショーの撮影は何とか無事に終えることはできたが,フォーカスが甘いなど画質はいまいちで 準備不足の感は否めない。本来なら望遠鏡と冷却CMOSカラーカメラの組み合わせ等を比較して選択すべきだった。 普段の月撮影もやってみると案外楽しめるのかも知れない。

2022/10/06
秋の四辺形(9/30 21:27)(Canon EOS 6D, Samyang 35mm f/1.4, F2.8, iso800, 15s x8)

 少し涼しくなり晴れていたので35mmの単焦点レンズを使って自宅のベランダから夜空を撮影した。 秋の四辺形と左下隅に木星をとらえている。 画面中央の星はペガスス座のα星で四辺形の右下にあたる。四辺形の左上はアンドロメダ座のα星,四つの星はいずれも 2等星クラスであまり目立たないので画面上では識別が難しい。

 市街地から遠く離れた山頂付近の暗い夜空では見える星の数が住宅地に比べて 圧倒的に多くて,1・2等星とその他の星の区別がなかなかつきにくくて困った経験があるが, この画像ではそれ以上に難しかった。星座に疎いので,プラネタリーソフトの写野角を参照しながら, 星座とそれぞれの星を確認する羽目になった。 右端やや下方に倒立したペガスス(天馬,以前はペガサスと書いていた)の鼻先のε星が写っている。
 このような確認作業にモニター画面の左右2分割表示ではやりずらいのでモニターがもう一台欲しいところだ。 危うくポチリそうになったが,思い直して納戸の奥から古い液晶モニターを探し出して2画面モードにしてみた。 冷陰極管バックライトのためかメインモニターとの色合いの違いはあるが, 1280x1024画素の横が狭い画面ながら,今回のような用途には十分に使えそうだ(写野とのバランスがよい)。 十年以上も使っていなかった代物だが,横幅40cm程度で27インチモニターの横に並べて置いても 机上の収まりがよいのは助かる(廃棄処理しなくてよかった;)。 この液晶モニターの仕様書がまだネットで参照できるのは驚きで,国産を選んでいてよかった。

 よく見かける星座図は星の明るさ(等級)に応じた点の大きさで表示しているが,写真ではそれらの区別が難しいギャップが ある。レンズの性能がよければなお更であろう。まやかしであっても画像処理で何とかならないものか。微光星を消してみたが 画面が寂しくなったのでやめた。また,明るい星をぼかしてみたが赤色が強調されて失敗した。 なお,このEOS 6Dはハヤタ・カメララボでIRフィルターを除去・改造してもらったので星像の赤滲みが目立つのは 仕方がないことだ。

2022/09/18
庭の紫陽花(あじさい) (Canon EOS 9000D, EF50mm f/1.8 STM, F4.0)

 このレンズ(EF50mm f/1.8 STM)は安価な割には写りが良いので好きなレンズの一つ, ボケ味も良いので花の撮影にはよく使う。ただし,周辺の結像がやや甘いので撮影シーンに応じて F値をマニュアル設定する必要がある。その点で上部に表示窓があるEOS 9000Dは使い易い。なお, 画像の1/4縮小にはNIKON ViewNX-iを用いた。
梅雨入りに合わせてメインPCと天体撮影用PCを整備していたが,梅雨明けが早くて仕上がりが間に合わずに焦った。 取りあえず時期物の撮影だけはしておいた(7/02)。花びらのように見えるものはどうやら萼(がく)らしい。

 メインPCは10年前のいささか年代物の感じはするものの,Win11の新機種に更新してこれを廃棄するには勿体ない気がしたので, Win10のままでリニューアルする事にした。CPUは第三世代のCore i5-3470でやや力不足ではあるが, ソケットからの制約もあるのでそのまま使うことにした(天体撮影用PCはCeleronから中古のi5-3470に換装した)。 500GBのHDDは1TBのM.2 SSDに替え,グラフィックカードNVIDIA GT 1030を追加した。
古いマザーボードのために改装には苦労したが,そのかいあって見違えるようにサクサク動くようになった。 余勢をかって,MinGW, Python, GIMP などの重いソフトウェアもインストールした。 なお,Dドライブとしては従来からの4TB HDDをそのまま使っている。これまで使っていたこまごまとしたソフトウェアの 再インストールと初期設定や動作テストには思いのほか時間がかかったが,戻り梅雨が明けるまでにはどうにか間に合った。 しかし,その後の猛暑と新型コロナのためにカメラを持ち出す気にはなれなかった。(残念)
14号台風の接近が気になるところだが,とにかく「撮影日記」をスタートさせることにした。

 このサイトはVidual Studio Code(以下VSC)を使って書いている。その使い勝手など第一印象は必ずしもよくなかったが, PythonのJupyter notebookなど各種のプログラミングに対応していることやウエブビュアー拡張機能の追加によって 快適に使えるようになったので改めて見直した。 ただし,VSCはいささかお節介に感じる側面もあるので,シンプルな体裁の「秀丸」エディタとを使い分けることにした。 VSCのデフォルトはUTF-8のようだから,ホームページの文字コードをこれまでのSHIFT-JISから UTF-8へ変更した。和文の全角一文字が3バイト構成になるデメリットはあるものの,汎用性があって プログラミングにも都合がよいので切り替えた。 なお,SHIFT-JIS環境の文中へのコピペ等でも問題は生じないようだったのでホッとしている。


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