遺言書のすすめ

平成
15120日(月)付け毎日新聞朝刊の“みんなの広場”に北九州市門司区の銀行員40歳が、「遺族が困らぬように遺言書を作ろう」と投稿されていました。内容は・・・



 
最近、勤め先の銀行窓口で、1日に何件もの相続相談を受ける。預金の金額にかかわらず「亡くなった」と聞くと、相続の手続きをとっていただかざるを得ない。

 中でも厄介なのは子供のないケースである。「主人が亡くなった」と来店された奥様が高齢であり、「子供がいない」と言われた。

そこで、「甥、姪にも相続権があります。」と話したときの奥様の困惑の表情は、何度受け付けても慣れるものではない。

 「長い間、付き合いがない」と打ち明けられても「申し訳ございませんが」と言うしかない。銀行としては相続人全員の印鑑証明と直筆が必要だ。相続手続きは一回で完了しない。何度も足を運んでもらう面倒な手続きだ。

 そこて、配偶者だけに相続させたい人には遺言書作りを勧めたい。公証人役場に相談されてもよい。元気な内に夫婦で検討されてはと思う。

また、こんなケースもあります。

 ある奥様は30年間同居していたお母さまが、93歳で亡くなられました。10年あまり介護したうえでのことです。葬儀もすみ、諸官庁への手続きも済ませました。そこへ、市役所から「老人保健高額医療費 申請通知書」が郵送されてきました。

別紙添付書には、「受給者(対象者)死亡にかかる医療費等の申請手続きについて」として、受給者(対象者)が亡くなられた場合、医療費等は財産と同様に「相続」となりますので、下記のとおり手続きしてください。

「申請人」は、法定相続人の方が対象となりますので、分割協議書をお持ちの方は、分割協議書(原本)を提出してください。分割協議書を作成されていない場合は、死亡された受給者の「相続人」がすべて対象となります。よって、代表して「申請人」となる方は、死亡した受給者の「相続人が確認できる戸籍(除籍)謄本」と「申請人以外の相続人全員の署名・捺印のある届出書(別紙)」を提出してください。

なお、相続順位は、配偶者→ 子→ 孫→ 父母→ 祖父母→ 祖々父母→ 兄弟姉妹→ 甥・姪

この奥様の場合、何十年とお母様の高額の介護費用・医療費を含めて負担をしてこられ、その間、他の姉・弟は訪ねてもこない状況で、わずかな医療費の返還のために、署名や捺印を頼みたくないと、放棄するとのことでした。


このように、私たちの周りでは、いつ不幸が訪れるかは誰にも予測がつきません。不幸が訪れてからでは遅いのです。相続争族としないためにも、生前にきちんと遺言書を作成して置くのが、資産家の務めであり、残された者への真の愛情だと言えます。

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