住宅ローンのポイント
●固定金利と変動金利の違いは?
 住宅ローンの金利は大別すると、①固定金利型、②変動金利型、③固定金利選択型の3つがあります。
固定金利型は、契約時に決めたローンの金利が、全返済期間にわたって適用されるタイプのローンです。市中金利(世の中の全体的な金利水準)が上下しても、それに連動することはなく、当初に設定した金利がずっと適用されます。

 これに対し、変動金利型は、ローン返済期間中に適用金利が変動するタイプのローンです。金利見直し時の市中金利が、それまでよりも下がっていた場合、適用金利も下がることになるので有利になりますが、反対に、見直し時の市中金利が上がっている場合は適用金利も上がってしまうことになり、不利になります。
 現在の経済情勢は、何年も続いた超低金利時代からようやく脱し始めたといってもよいような状況です。今後の金利が上昇する可能性は濃厚で、その場合、変動金利型の住宅ローンは不利になります。

 固定金利選択型は、名称は固定金利ですが、実質的には変動金利に近い住宅ローンです。一定期間だけ金利を固定するタイプのローンのことで、金利を固定できる期間は、2年、3年、5年、7年、10年、15年、20年などの期間から選択できるようになっているのが一般的です。

●固定金利なら安心、変動金利が不安な理由は?
 変動金利型の住宅ローン金利の見直しは、一般的に年2回行われます。適用金利がアップしたため、返済額もアップされることになる場合、その上限は直前の返済額の25%アップまでと定められています。つまり、先月の返済額が10万円だったとすると、いくら市中金利がアップして住宅ローン金利もアップしたとしても、今月の返済額が125,000円を超えることはありません。

 ただし、返済額の25%アップがずっと続いた場合、大変な負担になります。現在の毎月の返済額が10万円だったとしても、1回目の見直しで125,000円、2回目の見直しで156,250円、3回目の見直しで195,312円、4回目の見直しで244,140円になってしまうのです。

 したがって、変動金利型の住宅ローンは、金利が大幅に上昇した場合には相当のリスクを伴うことになるので、要注意です。その点、固定金利型は現時点では、高い金利と思われますが、長い期間を考慮すると確実な資金計画、返済計画を描くことができます。
図表1★3,000万円を35年間借り入れる場合、毎月の返済額と返済総額は?

金利 2.5% 2.6% 3.5%
毎月の返済額 10.8万円 10.9万円 12.4万円
返済総額 4,505万円 4,573万円 5,208万円
※元利金等返済、ボーナス時返済なし。毎月の返済額、返済総額は概算額

ほんの少しの金利差で、返済額が大きく異なる  
住宅ローンは、ほんの少し金利が違えば、返済総額は予想以上に大きく異なってきます。図表1は、固定金利で3,000万円を35年間借入れた場合のシミュレーションです。金利は2.5%、2.6%3.5%の3通りでシミュレーションをしています。
 金利が1%と異なれば(金利2.5%と金利3.5%の比較)、返済額は700万円以上も異なってきます。
金利がわずか0.1%異なった場合でも(金利2.5%と金利2.6%の比較)、返済総額は70万円近くの差が出ることになります。
 
●元利金等返済と元金均等返済
 住宅ローンの返済方法には、元利金等返済と元金均等返済の2種類があり、元利金等返済は、毎月の返済額(元金+利息)をずっと一定にする方法で、返済計画が描きやすいといえます。ただし、同じ返済期間の場合、元金均等返済よりも返済総額が大きくなり、借入残高の減り方が遅いというデメリットがあります。

 これに対し、元金均等返済は、毎月返済する元金を一定にする方法で、当初の返済額は大きいのですが、次第に少なくなっていきます。返済総額が元利金等返済よりも少なくなる。借入金残高の減り方が早いというメリットがあります。
 ただし当初の返済額が大きくなると、それに応じて必要月収水準も高くなります。したがって、それだけ借入れできる金額も少なくなります。

図表2★元利金等返済と元金均等返済のイメージ
元利均等返済
元利均等は返済額が少なくて済み多く借入れができる。
最初は利息がほとんどで、元金がなかなか減らない。
利息を多く支払うことになり、総返済額が多くなる。
元金均等返済
初回から返済額が多くなり、借入れできる金額が少なくなってしまう。
元金への充当が多く、その分速く返済ができる。
利息の負担が少なくなり、返済総額が少なくなる。
※多額の金額を借入れできる方法として、元利均等返済方式が考えだされました。
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