資料 5
【一遍会】宝厳寺落慶法要(第4報)
宝厳寺では「一遍立像」が、ただいま現在、3躰安置されています。有難いことです。
平成25年8月10日の宝厳寺の火災で国重要文化財「木像一遍立像」が焼失したことは残念至極です。
今回の宝厳寺落慶法要で三躰の一遍立像に対面することができました。
一遍上人堂では、焼失した「木像一遍立像」を現代技術で原寸大に復元した「青銅像一遍立像」が正面に安置されています。一方、本堂には二躰の「木像一遍立像」が並んで安置されています。
「青銅像一遍立像」は、高岡市の竹中銅器制作。木彫りとまったく変わらない痩せ細った顔だち、太い眉、深い眼窩の風貌で、二年数ヶ月の遊行から生誕寺に戻って来られ安堵されておられる風情である。ようこそお帰りくださいました。
「木像一遍立像」の一躰は、宮崎県西都市にある時宗光照寺の村上弘昭住職が、二ヶ月余りかけて制作された一遍上人立像を宝厳寺に奉納されたものである。長岡隆祥住職もご存命であり、大変喜ばれた。
もう一躰は、一遍上人修行地である窪寺閑室跡に建っていた上人堂に永らく安置されていた立像です。一遍会理事(本年度から顧問就任)で窪野在住の中川重美氏の制作で、落慶法要に当たって宝厳寺に奉納されたものである。若き日に、一遍上人への熱き思いを鑿に托し刻んだ木像は素朴ではあるが親しみを感じる前屈みの「一遍さん像」である。「一遍会の一遍さん」でもありました。
一遍上人立像の添付写真をご覧いただき、いつか宝厳寺をお訪ねの節には直接ご対面いただきたいと願っています。なお写真は一遍会理事の江刺精久氏の撮影です。
外部に紹介(発表)される場合には著作権の関係もあり「一遍会提供」と記載してください。
事務局 三好 恭治
参考資料
資料5 宝厳寺落慶法要(第4報)
資料6 宝厳寺落慶法要(第3報)
資料7 宝厳寺落慶法要(第1報)
資料8 宝厳寺落慶法要(第5報)
資料9 「木像一遍上人立像」が近々九州へ遊行
宝厳寺落慶法要第2報は、上記と合わせて落慶法要の式次第を中心に記述しました。写真を付けていなかったので、カットされたのでしょう。
【落慶法要式次第】
宝厳寺本堂・一遍上人堂・庫裏新築落慶法要は本日(平成28年5月14日)午前10時)開式となった。法要に先立って9時45分頃一遍上人堂で「一遍上人立像」の開眼供養がなされた。
開会までの間、鐘、読経が響き、緊張感が続く。長澤昌幸師(時宗宗学林学頭)の司会で宗門関係者も席に着き、やがて七四代遊行上人他阿真円師が着座される。師は「時宗法主・遊行七四代・総本山遊行寺五七世」である。
○開式(宝厳寺総代会長 烏谷康夫氏)
○法要(七四代遊行上人ほか本山並びに各地区代表の宗門関係者ほか)
代表焼香愛媛銀行頭取(本田元広氏) 「時宗過去帳」記載者(省略) ほか
○祝辞(遊行寺執事長)
○感謝状贈呈(愛媛銀行 本田元広氏、汎座古典建築様式研究所 古川禎一氏、菅野建設株式会社 菅野隆次氏、檀家総代 烏谷康夫氏・島崎有三氏・蜂須賀俊一氏)
○経過報告 (宝厳寺建設委員長 島崎有三氏)
○謝辞 (宝厳寺住職 川崎玄倫師 、宝厳寺建設副委員長 三好隆氏)
○閉式 (宝厳寺建設副委員長 蜂須賀俊一氏)
この間で遊行上人他阿真円師の説教があった。97歳の上人には、今春一時人事不省になられたがお元気に回復された体験から一遍の教えを説かれ、宝厳寺の浅山圓祥師、先代の長岡隆祥師、また隆祥師の次女陽子さんが得度され祖父、父の後を継ぐことになった経緯など慈愛こもるお話が続いた。参列者一同、笑いに誘われたり、目頭が熱くなったり、そしていつの間にか南無阿弥陀仏を口に唱えた。
お上人による御賦算を頂いて、一遍上人堂の堂内を一巡し、境内の句碑を眺めて散会となった。なお、句碑については「宝厳寺文学碑」(A4 8頁)の冊子を一遍会で取りまとめて参列者に配布した。執筆は今村威理事が担当した。