松山ユネスコ協会長賞
矢野 健太郎(松山南高等学校1年)
「平和への第一歩」
 ボランティア。それが、僕に「心の中に平和」を感じさせてくれました。人を助けたいという気持ちが、心の平和に変わったのでしょう。
 一昨年の秋、新潟県で中越地震が起りました。不慣れな共同生活、寒さに凍える人々、家族を失った人、そのような状況をテレビでみていて、僕は自然の恐ろしさを思い知らされるとともに、何か自分にもできることはないだろうかと思いました。そして、人の役に立ちたいという思いがますます強まりました。しかし、そう思っていても新潟県に直接行くわけにもいかず、自分の考えだけで終わってしまいました。そんな時に、学校で「新潟県中越地震のための赤い羽根街頭募金」の話がでました。この話を聞いたとき、再び「人の役に立ちたい」という気持ちが高まりました。そして、友達を誘いこの活動に参加することにしました。
 ボランティアの当日、僕はボランティアをする人たちの人数を見て驚嘆しました。想像以上に参加者数が多かったのです。人の役に立ちたいと思っていたのは、自分一人だけではなかったのだということを知って勇気が湧いてきました。そして、ボランティアに対するやる気もさらに強まりました。ボランティアを開始した最初のときは、募金に協力してくれる人があまりいませんでした。しかし、中盤になったごろに、「がんばってね。新潟の人たちが助かるといいね。」と温かい声をかけてくれ、募金をしてくれる人が多くなり、かなりの募金を集めることができました。そして、たった二時間活動しただけで、かなりの成果ができました。塵も積もれば山となるという言葉の通りに、大勢の力によって新潟県の困っている人たちの役に立つことができました。ボランティアを終えたとき、僕は「お互いに助け合えば不可能なことはない」と思い、心の中に平和を感じました。人の役に立てたと思うと、今でもまだ充実感が感じられます。
 テレビで新潟県が少しずつ復興しているのを見て、僕はボランティアでの充実感以上のものを感じました。それは自分に対する強い自信です。みんなで協力すれば、自分にも人の役に立てるのだと思ったからです。この経験以来、僕は積極的にどんな小さなボランティアにも参加するようになりました。今までは、自分一人参加しなくても何も変わらないと思っていたのですが、そんな考えはなくなりました。ボランティアというのは、一人でも多くの人が参加すれば、さらに効果が高まることを、あのときのボランティアが教えてくれたのです。
 現在では、「自分一人ぐらい参加しなくてもいい」という考えの人が多いのですが、そういう人がさらに多くなれば絶対に平和な未来は来ないと思います。一人一人が自分から行動することが、最も大事なことだと思います。そして、「心の中に平和」を感じることで平和への第一歩だと思います。

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