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まつやま山頭火の会
ごあいさつ
まつやま山頭火の会会長 第9回全国山頭火フオうム2000in松山 実行委員会委員長 高村昌雄

 20世紀最後の「第9回全国山頭火フォーラム」にご参集いただきました全国各地の山頭火ファンの皆様を心から歓迎申し かねて、各地の山頭火ファンから「山頭火終焉の地である松山で是非フォーラムを開いて欲しい】というご要望をいただいておりました。それなら一つ、と思い立ち、「まつやま山頭火の会」を2年前に結成、以来、このフォーラム開催に取り組んでまいりました。いまここにこの会を開催できることを皆様と共に喜びたいと思います。
 山頭火は、昭和14年10月1日、「秋晴れひよいと四国へ渡つて来た」と吟じ、昭和2年以来2度目の四国入りをして、多くの句友、知人の温かい善意に支えられ、「一草庵」で10数年にわたる流浪の疲れを癒し、句作に励み、生涯のうちで最も落ち着いた時間を過ごし、昭和15年10月11日、その数奇な一生を念願の「ころり往生」で閉じました。
 私達は、没後60周年にあたる今年のフォーラムを、終焉の地松山ならではの会にしようと考えて、努めてまいりました。幸いに共催をいただいた愛媛新聞社には「松山の山頭火377日」展を開催していただき、花を添えていただきました。
 微力な私達の企画ではありますが、このフォーラムで山頭火をこよなく愛する全国の山頭火ファンの交流がさらに深まり、山頭火の業績が確かなものとして21世紀に引き継がれることを期待しております。
 最後になりましたが、この会の開催にあたって、物心両面にわたりご支援いただいた山頭火ふるさと会をはじめとする全国各地の顕彰の会の皆様、そしてご後援その他でお力添えをいただいた関係各位に厚く感謝の意を捧げます。

松山時代の句

おちついて死ねそうな草枯るる
秋空指さしてお城が見えます
たよりたくさん呑みこんで春風のポスト
朝湯のよろしさももくもくとして順番を待つ
食べものあたたかく手から手へ
かぶらの赤さがうまさが春が来た
夕焼雲のうつくしければ人の恋しさ
石を枕に秋の雲ゆく
ふとおもいでの水音ばかり
濁れる水の流れつつ澄む
朝寒のお堀端ゆく木かげ雲かげ人かげ
ほどよう御飯が炊けて夕焼ける
ひとり焼く餅ひとりでふくれたる
掃くほどに散るほどに秋ふかく
句碑へしたしく萩の咲きそめてゐる
山頭火フォーラムによせて 愛媛新聞社社長  牧野 隆史


種田山頭火終焉の地・松山で、「第9向全国山頭火フォーラム2000in松山」が盛大に開催されますこと、心よりお慶びを申し上げますとともに、共催者として、本日ご参加の皆様方及び関係各位に深く感謝申し上げます。大正15年4月、山頭火は「解すべきもない惑いを背負うて」、一鉢一笠の旅にでます。
 以後、昭和14年暮れ、松山の一草庵に落ち着くまで、厳しい行乞流転の日々を送ります。その中から多くの名句が生まれ、彼を自由律俳句のスターに押し上げて行く訳ですが、放浪の末に彼が求めた“心のふるさと”が松山でした。心優しき句友たち、のどかな風土に囲まれた377日の後、彼は没しました。彼の二つの念願−「ほんとうの自分の句を作りあげること」「ころり往生」は叶えられたと信じます。 このフォーラムが、また弊社が主催し「まつやま山頭火の会」が共催していただいている山頭火没後60年記念展「松山の山頭火377日」が、いま正に世紀未的様相を呈している現在の世の中、日本人の生き方を見つめ直し、癒しを求める人々の心をひもとくきっかけとなることを願ってやみません。
山頭火フォーラムによせて 山頭火ふるさと会会長 富永 鳩山


全国山頭火フォーラム2000in松山の開催、心よりお慶び申し上げます。全国山頭火フォーラムは、平成4年に山頭火の生誕地・防府市で開催しました。引き続き毎年開催する予定でしたが、全国山頭火ゆかりの地からの要望があり、フォーラムをお貸しするという形で、今回第9回となりました。今年は山頭火没後60周年を記念して最もふさわしい松山を最優先に決定させていただきました。不思議なことですが、ニケ所の例外を除くとすべて行政が主導権を持ち、熱心に町を市をあげて主催されました。例外というのは山頭火の生誕地・防府市と終焉の地・松山市です。 この二つのフォーラムは民間の汗で開催されています。文化をどうとらえるか行政の問われる試金石のようなものであります。「まつやま山頭火の会」がフォーラム開催を申し込まれて、今日までの推移を私は見て来たつもりです。このフォーラム開催にあたっての実行委員会の皆さんの情熱は凄まじいものがありました。それはとにもかくにも民間団体の汗であります。その汗に拍手を贈りたいと思います。 このフォーラムの楽しさは、一つに山頭火に近づける行事に参加できること。一つに山頭火を愛してやまない全国の皆さんと出会 えることにあります。私達は山頭火という「どうしようもない山」に分け入ることの充実感を共にしようとしているのです。
祝辞 愛媛県知事  加戸守行


 第9回全国山頭火フォーラム2000in松山が、種田山頭火終焉の地・愛媛で、盛大に開催されますことを心からお祝い申し上げます。山頭火は、お遍路さんに対する温かいお接待の伝統が残る四国にひかれ、また近代俳句の聖地・松山の風土にあこがれて、心のふるさとを、この地に求めたと言われております。 山頭火の没後60年となりますが、心の「いこい」や「いやし」が重要となっている現代社会にあって、このフォーラムが、山頭火の生きざまをしのび、その魅力を再発見するとともに、山頭火を愛する多くの方々の交流を深めるものとなりますよう期待しております。 終わりに、フォーラムの御成功と、まつやま山頭火の会のますますの御発展、そして御参加の皆様方の御健勝を心からお祈り申し上げ、祝辞といたします。
祝辞 松山市長   中村 時広


 第9回全国山頭火フォーラム2000in松山が、盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。また、全国各地から御参集の皆様方を心から歓迎いたします。 山頭火は、数奇な運命をたどるうちに自分が広大無辺の力によつて生かされていることに気付き、行乞流転、俳禅一如の世界にを置いて、真の生き方を求め続けました。 ただ、一切を放下しながらも、「或る時は澄み、或る時は濁る」の心境のとおり、揺れ動いております。一草庵に残した「濁れる水の流れつつ澄む」は自己観照であり、終焉の地にあって、ようやく高い境地を感じているようであります。 豊かさの中に生きながらも心の拠り所を求める現代人に広く迎え入れられるとともに、松山の文化史に偉大な足跡を留めているのが山頭火であります。本大会を通じてその真価をさらに問い直していただき、意義ある成果を得ていただきますよう御祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。