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お彼岸と六波羅蜜
お彼岸という行事は仏教の行事ですから、仏教と関わりの深い国--タイやスリランカ、ミャンマー(ビルマ)やカンボジアなどの仏教国でも行われているかというと、実は日本特有の行事なんですね。
 日本の歴史上、お彼岸が行われたのは、大同元年(806年)3月に、早良親王(崇道天皇)の怨霊を慰めるため、諸国の国分寺のお坊さまに金剛般若経を読誦させたのが最初だと 「日本後紀」に記されています。
 インドの古い言葉、サンスクリット語の「バラミー夕」(Paramita)が中国で音写されて「波羅蜜」となり、これを訳すと「到彼岸」とうひがん、または「完成」かんせいという意味になります。
 彼岸とは、彼の岸、つまり向こう岸のこと。仏さまのみ教えに導かれて安らかな生活を送ることができる世界をいい、それに対してこちら側の岸、此岸(しがん)は迷いと苦しみに満ちた、今、私たちが生きている世界をいうのです。到彼岸というのは苦しみに満ちたこの世界、此岸から、仏さまのみ教えに導かれて生きる安らぎの世界である彼岸に渡ることを心に誓い、そのために毎日の生活の中で、仏さまが示された次の六つの実践徳目を実行することなのです。
必ず運が開ける六つの徳目 仏教でいう六波羅蜜
T 布施 (ふせ) この三種の布施が一番大事な菩薩行である。
(物でも心でも行いでも喜んで与える)
@財施(ざいせ) 物を施す
A法施(ほうせ) 真理を教える
B無畏施(むいせ) 恐怖を除き、安心を与える
U 持戒 (じかい) よくおきてを守り、常に反省を怠らず、自己改善につとめる。
(真実の道を歩むために規律をしっかりと守って生きる)
V 忍辱 (にんにく) 困難や迫害をたえしのび、どんな災厄にもへこたれぬこと。
(苦しみ・悲しみに出会っても、時移りやがて平穏な日々があることを信じて耐え忍ぶ)
W 精進 (しょうじん) 自分の仕事や使命に対して、たゆまぬ努力をつづける。
(今いつときの尊い命を本当に生かすよう何事にも怠らず励む)
X 禅定 (ぜんじょう) 心を安定させ、飽きず、あせらず進むこと。
(どんなときでも深く考えて、決して心を乱さない)
Y 智慧 (ちえ) 真実の知恵(佛知)をひらき、あらわすこと。
(仏さまのみ教えを学び、それをよりどころにして正しく考え、判断する)
 この六つのことを「六波羅蜜」といい、波羅蜜とは幸せに生きるための実践徳目という意味ですから、あなたも六波羅蜜を実行して幸せになってください。