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椿神社の句碑玉垣第一期工事完成 山頭火句が三十七句 H12・04・20 4号
平成の大改修としてすすめられていた椿神社(伊予豆彦命神社)の句碑玉垣の第一期工事が昨年11月に完成した。
第一期工事の玉垣は、本殿正面の石段周囲を中心としたもので全部で二百十四本の石柱で成り、
それぞれに俳句、短歌、詞などが寄進者の名前と家紋などが刻まれている。
そのうち、山頭火の句が37句あり、他に正岡子規の句歌が18、中村草田男の句が2、
大山澄太3、柳原極堂1、河東碧梧桐1をはじめとして、地元の俳人、歌人の作品が彫られている。
現在、第二期工事にはいっており、句碑玉垣も更に多くなるはずで、完成は本年11月の予定である。
山頭火の句はつぎのようなものである。
咲いては落ちる 椿の情熱をひらふ はんに一輪咲いて一輪 空へ若竹の なやみなし
笠へほっとり 椿たった いちりん挿しの椿いちりん 窓あけて窓いっぱいの春
うぶすなの宮はお祭のかざり うどん供へて、母よ、 わたくしもいただきまする 春夏秋冬あしたもよろし  ゆふべもよるし
ほろほろ酔うて木の葉ふる もりもりみりあがる雲へ歩む 住みなれて薮椿 いつまでも咲き
まったく雲がない笠をぬぎ このあかつき 御手洗水のあふるるを掌に うぶすな神のおみくじをひく
いちめんの雪にして 大鳥居立つ おもひでがそれからそれへ 酒のこぼれて ずんぶりと温泉の中の 顔と顔笑ふ
生えて伸びて 咲いてゐる幸福 何が何やらみんな咲いてゐる うれしいことも かなしいことも草しげる
夕日いっぱいに椿のまんかい 干せば乾けば ふんどししめて又歩く 梅と椿とさうして 水が流れてゐる
いただいて足りて 一人の箸をおく 神の太鼓のおごそかに 今日いちにちのをはり 住みなれて薮椿 なんぼでも咲き
むくむく盛りあがる 若葉匂ふなり 水音しんじつおちつきました 椿が咲いても 眼白が啼いても風がふく
水のうまさを 蛙鳴く 雪ふるひとり  ひとりゆく 分け入れば 水音
椿赤く 恩ふこと多し ふりかへる 椿が赤い ここに花が咲いてゐる赤い
こどもはなかよく 椿の花をひらうては