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第8週「おら、ドキドキがとまんねぇ」第43回〜第48回 演出:吉田照幸

あまちゃん(再放送)第43回 2015H27/5/25(月)

今週は吉田照幸ディレクター。朝、忠兵衛の遺影撮影シーンから始まる。NHKご自慢の人工太陽風照明が眩しい。入射角と色温度がちょっと変だが…。

「楽しげなタイトルバック」(byアキ)を挟んで、忠兵衛の見送りシーン。正宗が渡したリバーシブルのフリースを、忠兵衛が「おお、リバプールか!」には吹いた。家族写真の撮影では、いつもは厚かましい正宗が、遠慮していたのにも吹いた。

大吉が北三陸鉄道の軽バンで忠兵衛を送るのは公私混同ではないか?…と思ったけど、ああそうか。大吉は業務で毎朝、夏ばっぱのウニ丼を駅まで運んでいたな。それに忠兵衛を同乗させたのかぁ。

忠兵衛が去るシーンでは、先週の土曜日に続いて、春子の歌う「潮騒のメモリー」のBメロが被さる。土曜日と続けて見るとフルコーラスが聴けるど!にしてもNHK的には「潮騒のメモリー」推し推しだな笑。春子の嫌う「フィーチャリング」手法だぞ笑。

しかし何より悲しいのは、再放送時点で蟹江敬三さんが鬼籍に入られていた事。このシーンは蟹江さんの追悼ビデオに見えたよ。合掌…。



続いて北三陸の駅舎で種市を待ち伏せするユイ。もうこれは凄いシーンですよ。ユイという女を暴いている。

先輩を待ち伏せして「待ちなさいよ!」と詰問するユイ。もともと女子は男子へのマウンティングなどラクラクこなす生き物であるが、ユイも例外なく種市を、 この「待ちなさいよ!」の一言で“瞬殺”してみせた。この時に使った技は“Sキャラ”。ツンデレの“ツン”の方を使ったので“ツン殺”である笑。

「用もないのに呼ばないでよ」は、とどめの技であるが、このセリフは後の第46回(木)に出て来る。

ユイは「親友アキの恋愛成就のため」とか「将来のJJガールの相方のアキの事を心配して」とかにかこつけて、もちろん、それもユイにとっては大事なんだけ ど、ユイは同時に別のミッションもこなしているワケだ。いろんな事を同時にこなして、一挙両得・全部全得を狙う。まさに女子の習性そのもの!少女マンガの 文法ですなぁ。クドカンの女子脳全開状態であるwwwww。

ユイはちょっと前まで、上京に際してアキの実家の世田谷のマンションを宛てにしていたが、正宗が北三陸に逗留しているので、その手は使えないと判明。種市は4月の卒業後、羽田空港拡張工事に従事するため東京に就職する事が分かっている。次は種市…と言うわけだ。

結果的には親友のアキが好きな先輩を奪う事になる。女子力の権化であるユイは、種市が自分に興味がある事はとっくに見抜いている。それを利用して、ユイと しては自分から奪ったのだが、種市の方から来たという事にしてしまうのである。高等テクニックである。これは一波乱ありますなぁ!フフフ。楽しみ!

「ユイ…恐ろしい子(by「ガラスの仮面」)www。

あ「頑張る」という言葉が、暫くはキーワードになりますので覚えておきましょう。これを忘れるとアキみたいにテストで3点しか取れませんよ。
それと「一蓮托生」は「いちれん・たくお」ではなく「いちれん・たくしょう」ですよ。「ひとはす・たくせい」でもないですよ。



アキは学校で居残り。追試テストなのに無邪気全開。アキファンの視聴者は目を細める可愛らしさ全開。しかしテストの結果は3点。いっそんは「頑張っている おめぇが大好きだぁ」と慰めにもならない慰めを言うが、これはどんなに「頑張っても」もたった3点という、ユイに対するアキのレンアイ敗北を暗示(メタ ファー)しているわけである。しかも、3点は「三角関係」を表しているのだ。←ホントか?笑。



スナック・梨明日。ミズタクがこっそりと本格始動開始www。
前回の弥生と同じで、ミズタクに対して「怪しい〜」と言い放つ春子。ワロタ。
勉さんとミズタクを笑いものにしてるが、いぢられる事は、認められた事でもある。
ミズタクに対してがっつく美寿々が可愛い!そしてミズタクはこう言う。

「ごめんなさい。ボク、年上じゃないとダメなんです」

これ凄いよ。瞬間、テレビの画面越しにも場の空気が変わったのが分かったよね。
「年上じゃないとダメ」というあり得ない程のベタベタベタなストレート攻撃と、明らかに年上である美寿々に対して「年上じゃないとダメ」って事は、美寿々 に…若く見えますね…まだボクの対象ですよ…という事を婉曲に言ってる二重攻撃だ。もちろん視聴者の女子達も朝から悶絶したに違いない。
てか、ミズタクってユイちゃんっぽい?笑。

そしてコイバナのレールに乗れないガキ・アキは「うるせー!大の大人が何やってんだ。騒いで!」と遠吠えするのみ。

ミズタクはアキに↓こう切り出す。これは名シーンだぞ。

ミズタク「ねえねえ。アキちゃんはさ、資格を取って将来どうなりたいの?」
アキ「わがんねえ」
ミズタク「わがんねえ?」
アキ「年中、海さ潜りてぇがら、資格取るだけだ」
ミズタク「でも君、ネットですごい人気だよね。テレビも出たんでしょ? すごいよね。普通に可愛いし。」
美寿々「このヤロー、年下はダメだって言ったくせに〜」
ミズタク「でもさ、まだ17才だろ?まだまだ知らない世界があるわけじゃんか。君自身、無限の可能性を秘めてるわけじゃんか」
アキ「何だ、ごいづ」
ミズタク「…こいづ?」
アキ「言ってる事、さっぱりわがんね」

これ凄いよ。あまちゃんは凄い事ばかり起きる。恐るべし。
まずミズタク。どーみても外来者。異邦人。異分子。ストレンジャー。何かを巻き起こす使徒襲来。風貌も不思議だ。ボサボサの頭。色白に無精ヒゲ。勉さんに 弟子入りという謎の行動。松田龍平さんのつかみ所の無い超絶技巧演技での幻惑。考えてみりゃミズタクって難しい役どころだよなぁ。

ただひとつ言える事は、ミズタクは「王子様」である事だ。王子様と言ってもイケメンだとは限らないぞ。遠くからコミュニティーにやってきたオスが何を引き起こす。特に若い女子にとっては重要な異邦人が王子様だ。

年上が好きだと嘯(うそぶ)きながら、若い女の子(アキ)に、上記のように“囁(ささや)くように”ウィスパーで話し掛ける…いや嘯くのである。これはもう明からに「唆(そそのか)し」だ。人さらい一歩手前の、危ない存在、危ない行為そのものである笑。

もちろん女子も、特に地方の女子は、こーいう存在を夢想して待っているのである。ユイのように…。それがドラマの中とはいえ、現実に現れたのだから、女子はワクワクするよね。

しかしこのウィスパー作戦はガキであり、座敷わらしであるアキ様には、まずは効かなかった。美寿々には効いたが…笑。

にしてもここは、いろいろと面白いシーンである。例えばクドカンはスポンサーであるNHKに阿(おもね)るように「テレビも出たんでしょ? すごいよね」とネットよりテレビが上であると嘯く笑。

梨明日の店内。アキが座る方には、今は議員職にある「足立功」のポスターが以前から貼ってある。アキが座る方の反対側には「ミス北鉄のユイ」のポスターが いつの間にか貼ってある。そしてミズタクがアキに嘯くシーンではミズタクと、いつものメンバー越しに、ユイのポスターが映るのだ。メタファーキタ ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!である。ミズタクとユイの利害は一致する事をメタファーしているのである。

またカメラの角度によってはミズタクがアキに嘯くシーンの後ろに、琥珀を磨く勉さんが映る。ミズタクは一見、価値が低いと思わせる物を見つけて、磨く存在のメタファーである。

アキに嘯き続けるミズタクの間に、やっと割って入るのがヒロシである。遅い!全然、アキとユイをガードできてないじゃん!ミズタクの目的に気付いてないじゃん笑。間が悪いじゃん!いかにもヒロシらしいけどね笑。

↓この春子のセリフは印象に残ったよね。

ミズタク「いや、僕はただ(アキが)普通に可愛いのにもったいないなあと思って…。」
春子「ちょっとぉ〜、普通に可愛いって何よ? 普通に可愛いって言われて喜ぶ親がいると思う?親はね、異常に可愛いと思ってんのよ。」

しかし春子は、春子自身も夏ばっぱに異常に可愛いと思われている事には気付かないのである笑。



メタファー暴走列車(元ネタ→走り出したら止まらない恋の暴走列車)はまだまだ進むのだ。「おら、月曜からドキドキがとまんねぇ」のだ笑。

琥珀を磨いていたミズタクが、いきなり「蟻が入っていたので」と琥珀を捨ててしまう。それを聞いた勉さん驚愕!死ぬほど貴重な蟻入りの琥珀を、勉さんが 40年やってても見つけられなかったのに、一発で見つけてしまうミズタク。ミズタクの審美眼の才能をメタファーしているし、後のスカウト業もメタファーし ている。

ただ、蟻入り琥珀を捨ててしまったように、ミズタクはその価値に最初は気付かない事もメタファーしている笑。実際、アキの価値にはなかなか気付かなかったではないか。

ちなみに勉さんは、最終回で恐竜の骨までビギナーズ・ラックな小学生にまで先を越されて見つけられてしまい「めっちゃ悔しい〜っ!」と吠える。

あー月曜からこのハイテンション。明日からが楽しみ!てか、ずぶんのメタファーの使い方、間違ってる?


あまちゃん(再放送)第44回 2015H27/5/26(火)

いきなしの夢オチキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!。もうこれくらいの自由さは、あまちゃんでは普通の事。もう慣れたもん!でもワクワクして朝から笑いまくった!夢オチの時はYMOの「君に、胸キュン。」がかかるのな笑。

夢から覚めてもクソ面白いストーリーは続く。夢より現実の方が面白いっ!今日はひたすら面白いだけのシーン満載だ。内容は特に無いよう!笑。

喫茶・リアス。夏ばっぱ。ユイ。吉田。ヒロシ。そして何故かヒビキ一郎がいる。
ユイに「いい加減、目を覚まして!」と叱責されて
「今、目、覚ましたとこだ」とボケるアキ。クソワロタ。

ユイはJJガールズの人気停滞を気にしている(まだJJガールズは正式結成してないのに…笑)。そして将来のアイドル評論家のヒビキが現状を分析。資料としてヒビキはネット掲示板を持参のPCで見せる。表示された掲示板が明らかに2ちんねる風なのがワロタ。

の中の「ブスw」というカキコに猛烈に反応して、ヒビキに食ってかかるアキ。その時のアキの表情たるや!岡本太郎並の爆発である。もう最高である。



そして天野家。離婚の話し合いをする春子と大吉。なんで大吉がいるんだよ!あまりのシュールさにワロタ。がはは。大吉の“顔芸”に悶絶!
そして大吉の事を「おしゃべり豚野郎」と言ってしまう夏ばっぱのナレで絶頂を迎えてしまった!がははは。笑い死にする〜っ!たしけて〜っ!

なみに「おしゃべり豚野郎」の元ネタは「おしゃべりクソ野郎」だねwww。
さて、このまま離婚すれば、毎年恒例の正宗のサンタクロースのふん装はどうする?どうなる?



でリアスでのサンタクロースの話に繋がる。

アキ「信じてる子の家には必ず来るの。サンタは信じてないと来ないからね〜」
ヒビキ「目に余る不思議発言が痛々しい。天然ぶってんじゃねえよ。天然ブス」
で、またアキがヒビキに食ってかかる。その時のアキの表情たるや!岡本太郎並の爆発である。もう最高である。

何故か吉田まで参戦。
吉田「いい加減にしろよ。サンタがいるとかいないとか」
アキ「いるもん!」
吉田「見たのかよ!」
アキ「見だもん!」
吉田「じゃあ、カッパ見だ事あんのか!?」
アキ「何でカッパが出てくんだよ!」
吉田「出てくるよ!カッパも、天狗も、UFOもツチノコも!」

アホ過ぎて脱力した。さすが座敷わらしアキ様だ。カッパはライバルだからね…って、そこかいっ!あはは。



サンタにふん装した正宗。無茶苦茶リアルなふん装に夏ばっぱ、どん引き!
寝ぼけているアキにプレゼントを渡してメッセージを伝える正宗サンタ。

座敷わらし対サンタである。「ハブ対マングース」いや「サンダ対ガイラ」並の対決だwww。

座敷わらしアキ様は、忠兵衛と夏ばっぱを見て夫婦愛を学んだ。そして春子と正宗の関係も修復しようとしたが、さすがのアキ様も睡魔には勝てなかったご様子笑。結果的に離婚は成立してしまうが、後の再婚&合同結婚式に繋がったからいいか笑。

アキは大吉と逆で「試合に負けて、勝負に勝った」感じと言う事か笑。



最後は春子に離婚届を渡して、正宗は北三陸を去るのである。一時は大家族になった天野家だったが、朝ドラは女のドラマ。やはり男は不要なのである笑。


あまちゃん(再放送)第45回 2015H27/5/27(水)

雪景色を走る北三陸鉄道の映像から始まる。キレイな風景。

正宗サンタからのプレゼントはiPadだけど、夏ばっぱのナレは「携帯音楽ぷれいやあ」のとのこと笑。
いっそんが潜水士の資格試験合格者を発表。アキは喜んで教室を飛び出す。そして、いっそんの名言
「そんなに自由か!」

タイトルバック。喜んで合格した事を種市に報告に向かうアキは、潜水実習ブールに落ちてしまう。しかし落ちるシーンはな し。ずぶ濡れになったアキは種市に、約束通りデートをしてもらうよう迫る。しかし種市は43回のユイの言葉を受けて「頑張ればいいってもんじゃない」とア キを突き放す。

あまちゃんは“潜る物語”である。しかしアキが落ちるシーンが無かったせいで、アキの神通力は種市に通じなかった。←ホントか。がはは。



変わって喫茶・リアス。議員の足立功が大吉と吉田に、北鉄廃線の動きがある事を伝える。北鉄の代替はバスでまかなう計画だ。そこで吉田の「なーんも言えねぇ」に続く名言「バスガス爆発。ガスバス爆発。パス。バス」ワロタ。

大吉がひらめく!功と勉さんの会話から「お座敷列車」を思い付いたのだ。

観光協会。海女クラブ以外の、いつものメンバーが招聘される。薄いサングラスの池田ディレクターもいる。このお座敷列車のドキュメンタリーを撮っているのだ。ヒロシが左利きだと判明wwww。

栗原ちゃんに説明を受けるもアキは「お座敷列車」の意味がわからない。ユイは座敷わらしが走るのでは?と言い出す。アホである。一連のコントの後、アキとユイに歌を一発、歌ってもらう事に。

「あの」鈴鹿ひろ美もポスターとして登場。画面のスーパーインポーズもおもしろい。あまちゃんでは小泉今日子さんは普通の主婦役として出ているが、薬師丸ひろ子さんは大女優なのに大女優役として出るのである。不思議な感覚…。

アキはカラオケで「潮騒のメモリー」を披露して歌う。微妙な感じであったwww。

今回は楽しいだけの箸休め的な回でした。しかし内容は盛り沢山!池田のカメラワークや、ユイとヒロシの兄妹げんか、携帯音楽ぷれいやあの中の楽曲のタイトルなど、細かいお楽しみが一杯だった!


あまちゃん(再放送)第46回 2015H27/5/28(木)

昨日に続いてアキの歌。なんとも言えない感じ。続いてユイの歌。選曲は「時をかける少女」(1983年)元ネタの歌は原田知世さん。イントロの時のユイの首振りがなんとも笑える。ユイの歌の実力も…なんとも言えない感じ。弥生が歌唱指導する事に。

北三陸高校の授業。ヘルメット潜水の空気抜きのポーズでいっそんとアキが暴走。ビートたけしの首振りとコマネチになっている。バカバカしい!最高!



北三陸駅舎。またもユイが種市を待ち伏せ。レンアイ勝負は月曜の第43回でついている。今回のユイの目的は、種市が自分へ告白させるようにする事である。「ユイ…恐ろしい子(by「ガラスの仮面」)www。

そしてその思惑通りに種市はユイに告白…の寸前で場面転換。画面は白目を剥いて歌うアキ笑。果たして種市はユイに告ったのか?…この寸止め演出はクドカンお得意の時間軸操作と場面転換で、種市がユイに告ったのか?は…今は明かされない。

アキはリアスの外にいた種市と成り行きでデートする事に成功。改装中のお座敷列車の車庫に忍び込む。大胆やなぁ笑。種市はユイに告った事をアキに言おうと して…照明が消される。車庫に閉じ込められたのだ。普通なら、こう状況だと、パニくるが、まぁここは二人の時間を大切に…って事でオケ笑。

梨明日の店内。田舎の若者達はどこでデートするのか?論が展開。「国道にはモーテルしかない」と皆が言う。モーテルって、この場合は要はラブホの事だけど、死語じゃね?

観 光協会では、その田舎の若者達の一人である栗原ちゃんが、窓に映る自分の姿を見ながら一人で「ゲット・ワイルド」(TM NETWORK 1987年)をエア音楽に合わせて踊っている。それを目撃した、これまた田舎の若者達の一人であるヒロシ。二人は飲みに行く事に。…まぁくっついちゃうわ けだ笑。

なんちゅうか地方の若者達の寂寥感を見た気がする。なんかヴィム・ヴェンダースを思い出した。ここで被さる音楽もライ・クーダーっぽかった。地方都市の若者達の寂寥感については後で書いてみたい。
にしても栗原ちゃん。ミス北鉄以来の活躍じゃん!

再び梨明日の店内。ここいらでは若者達のデート場所はモーテルだけど、東京だと原宿ではないか?という話題に。ユイが凄い勢いで食いつく。ユイは東京大好きだんもんね笑。東京や芸能人の話し。演者さんたちはみんな東京の芸能人なのが笑う。

ユイは語る。「原宿って裏と表があるって本当ですか?芸能人は裏に潜んでるんですよね?竹下通りのクレープ屋で並んでいたらスカウトされやすいんですよね?」
そこでミズタクが一言。「クレープ屋のあたりはキャッチも多いから気をつけた方が良いと思います。」

超敏感なユイがこの一言に反応しないハズがない。こっちはこっちで面白くなってきたぞ!ワクワク!



携帯をどこかに置き忘れた吉田。

そして車庫ではアキと種市。
種市は言う。「すぶんは東京さ行く。でもこの街を捨てるわけじゃねぇ。ここが一番、いい場所だって確認するために行ぐんだ」
忠兵衛と同じ事を言っているが、アキは「カッケー」とは言わない。やはりアキは早々、種市の本質を見抜いているのか?笑。

三島由紀夫の「潮騒」に絡めて、アキと種市が、いい感じに。アキは一斗缶で燃させる焚き火の“その火を飛び越えよう”とする。
言うまでも無くアキの「天野、行きまーすっ!」の元ネタは「アムロ、行きまーすっ!」である笑。

【ここ大事。試験に出るヨ】スナック・梨明日では大吉がカラオケを入れる。いつもの「ゴースト・バスターズ」ではない。ヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」 (1984年)だ。大吉が歌おうとしている(が、まだ歌ってない)「ジャンプ」と、一斗缶の焚き火をジャンプしようとする(が、まだジャンプしていない) アキ。そのカットバック。リズム感のある演出と編集。

しかし、これはDVD/BR版には収録されていないのだ。ヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」も使われていないのだ。
だからDVD/BR版ではいきなり吉田が、唐突に走ってきたように見える。惜しい。

今回のBS再放送は、(多分)本放送版と同じと言う事やね。

不思議な事に2013年の年末に放送された通称「あまちゃん10時間(暦の上ではディセンバー これで見おさめ! じぇじぇじぇ!“あまちゃん祭り”)」では、ヴァン・ヘイレンの「ジャンプ」は使われていた。不思議である。今回のBS再放送の第38回「聖子ちゃん、ぶ りっ子問題」はカットされた編集版で、本放送版とは違い、DVD/BR版と同じだったのに…。

色んな大人の事情で、事細かく契約事項があるのだろうね。

さて、最後にアキが一斗缶の焚き火を飛び越えようとしたら…代わりに吉田が走って来る。置き忘れた携帯を回収しにきたのだ。そして一言「火の用心!」クドカンらしい盛り上がりに差し水をする手法。ワロタ。


あまちゃん(再放送)第47回 2015H27/5/29(金)

昨日の種市が告白したのか…のアバンから始まる。

楽しげないつものタイトルバック。今日は名シーン満載。

アキとユイのユニットは「潮騒のメモリ―ズ」に決定。本放送当時は「潮騒のメロディーズ」って言っていた人もいたよね笑。後に橋幸夫さんもネタとして間違えるよ笑。

北鉄開通25周年記念イベント「お座敷列車」の乗車券は完売。大吉は臨時便を増発。夏ばっぱナレが「銭ゲバっぷりを発揮しました」ってあるが、銭ゲバって言葉はもう何十年ぶりに聞いたよ。逆に新鮮だよ!こりゃ!

観光協会では「やっちゃった感」満載でヒロシと栗原ちゃんが一緒に出社www。NHKで朝から、これ大丈夫なのか?がはは。

観光協会はセットだと思うけど、天井のシミとかがすごいリアル。感動した。



リアスで弥生に歌の指導を受けるアキとユイ。この時はリアスを「貸切」にしているが、その状態でもシレッと違和感なく潜り込んでいるミズタク。まさに、あまちゃんは“潜る物語”である笑。

そう、ミズタクもここに“潜りに”きたのだ。ここのコミュニティーにも…勉さんの坑道にも…そして自分の可能性にも…。←上手いこと言ったな、ずぶん。

あとミズタクは耐水サンドペーパーで琥珀を磨いているが、勉さんは布だよねぇ。耐水サンドペーパーで磨く方が布より早いよね。のんびりとしているように見えるが、急いで成果を出したいミズタクのメタファーかも。

てか単純にミズタクなので水で磨く耐水サンドペーパーなのか!爆。

とにかくミズタクがいるのではユイは落ち着かない。そりゃそうだ。原宿のスカウトに詳しい男だもん。ユイのアンテナが察知しないハズがない。池田にはあまり反応してないが…。がはは。

アキは前に書いたように、ミズタクのウィスパーにも、嘯(うそぶ)きにも無反応なので大丈夫だ笑。

にしても能年さんの白目芸はマジでキモいぞ!ガタガタ(((;゜Д゜))ブルブル。池田の「ギリギリアウトですね」にもワラタ。



今日のそして最初の見所の一つ、駅舎でのユイの逆ギレキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!。

ユイ「あのさ、アキちゃん。…遊びじゃないんだよ!アキちゃんにとっては、青春の1ページっていうか、高校生活の思い出作りなのかもしれないけど! 私にとってはスタート地点だし!大事なチャンスなんだあっ!真剣にやってくんないと困るんだっ!」

これはもちろんユイがアキから種市を奪った事に対する少々の罪悪感から起こした発作だ。しかしアキは暫く、ユイが種市を奪った事に気付かない。

いつものレイヤー論で言うと、今回は比較的わかりやすい簡単な構造となっている。
レイヤー1はアキと視点と同じで「なぜ、ユイちゃんは怒ったのか…わからない」
レイヤー2は先に述べた理由だ。いものあまちゃん構造の発露である。面白い!

あと橋本愛さんが、このままでは怒りの表現が強くなると思ったのか?演出なのか?「大事なチャンスなんだあっ!真剣にやってくんないと困るんだっ!」の「だあ!」の語尾を、独特の感じに変えたのは秀逸。
橋本さんは、この語尾を変えるテクニックを結構、披露している。そしてそれがユイというめんどくさい女のキャラの表現になっている。お見事!

あと、この二人の場面に居合わせた大吉は、引き続き「疎外感を感じて」いるのだった笑。



今日の見所の二つ目。

アキはウチに戻ってやっと種市の話題でユイが怒ったと理解。しかし、実は二人が…まではまだ明かされてない。
アキは種市に慰めてもらうおと速攻でメール。当時はスマホ前夜なのでガラケー。このメール画面もNHKが独自に作ったものっぽい。大したもんだ。POP体のフォントがなんとも言えない。

見所はアキがメールを送って、返事がすぐに来るのではないか?…と勝手に妄想して、ワクワクそしてモヤモヤしている表情である。こりゃ可愛い!ずぶんの子供のように“異常に”可愛い。能年さんの演技力の勝利。



ユイちゃんママ(足立よしえ=八木亜希子さん)登場。初めての長いセリフだ。ユイちゃんママは天野家まで「潮騒のメモリーズ」の衣装を作って届けてくれたのだ。
デザインしたのはユイ。ユイはコッチの才能がありそう。ユイちゃんママも見せパンを前提に作るとは…裁縫もプロ級やで。

続いて今日の見所の三つ目。

この時のユイちゃんママのセリフにはグッときた。

よしえ「あの子、ホントに楽しみにしてるの。ほら、普段感情を表に出さないっていうか、体温低いっていうか、お人形?…蝋人形?…の館? みたいでしょ。(笑)言い過ぎ?

でもね、最近、家にいて、ずーっと歌ってるし。もうアキちゃんの話ばっかりするのよ。…殻破りたいのよ、あの子も。でも見た目がああだし、なかなか。だか ら、アキちゃんが隣にいてくれて、本当に良かったって。一人じゃ恥ずかしくて何にもできないけど、アキちゃんが、もっと恥ずかしいこと平気でやるから、何 にも怖くないって。アキちゃんがいるから、毎日が楽しいって言うの。…ありがとね、アキちゃん」

天野アキ…やはり座敷わらしである。見事にユイとユイちゃんママを寛解してる。しかしアキ本人には自覚はなく、逆にアキが泣かされてしまう。
そしてアキ史上、もっとも有名な演技表現の一つが炸裂する。↓これがそうだ。

今日の見所の四つ目。

アキ「うばっ…!」(泣)

後の世に言う「うば泣き」である。ユイのような「うそ泣き」ではない。

小泉今日子さんと八木亜希子さんのアドリブだったという、潮騒のメモリーズの振り付けの練習は面白かった。
あと相変わらず能年さんの脚がゴツかった笑。



そして予想通りの残酷な天使のテーゼ…じゃなくで残酷な結果に。

しかし、ここでの演出はまさに、あまちゃん節であった。大友さんのユカイな曲を被せて、夏ばっぱのナレもおもしろおかしく、悲壮感少々に仕上げたのだ。湿っぽくさせない、いつものクドカン節である。

そう。予想通りユイと種市が「アッチチィ」(byいっそん)な関係になっていたのである。朝は朝で兄のヒロシが栗原と「アッチチィ」(byいっそん)な関 係になっていたのである。困った兄妹である笑。いや話しの筋から言うと地方の正しい兄妹である笑。ガンガレ!ユイ。そしてアキも!

まぁアキにとっては「白目を剥く」事態ではあるが…笑。

最後にユイはアキに携帯電話越しに「ごめんね」と誤り、頭を机に突っ伏す。これは前に、皆が、サンタや、カッパや、海坊主や、心霊写真や、天狗や、UFO や、ツチノコを見た事があるのに対して、自分は何の霊感も心霊体験もないと、落ち込んで机に突っ伏した時と、同じでユイにとっては、まぁそんな大事な事で はないのである。

「ユイ…恐ろしい子(by「ガラスの仮面」)www。


あまちゃん(再放送)第48回 2015H27/5/30(土)

さて本日のメタファーは「建物」である。てか、おら、メタファーの使い方、間違ってる?

最初の「建物」は北鉄の車庫。

吉田が狼狽する。車体にネズミの絵が描かれてあったのだ。
吉田「おい、誰だ?ここさネズミの絵描いたの!消せ消せ!権利関係、一番面倒なんだよ!
朝から飛ばすねぇ。(・∀・)イイ!これはミッキー伝説の事ですな。
車庫の「建物」にある車体に描かれたネズミの絵のせいで、大吉は春子の試運転ナンパに失敗する笑。

ちなみに春子が読んでいた雑誌の名前は「週刊マスト」と読めた。週刊ポストが元ネタやな笑。

なんせこの「建物」は車庫なのでナニゴトも整備中だったりしてマトモに動かない事のメタファーだ。大吉の春子デート作戦も動かなかった笑。



次の「建物」はスナック・梨明日。

栗原「次は、ピンフ作る〜」は、麻雀ネタだそう。おらのような子供には難しいネダだケロ笑。
さて、ここで大事なのは、ミズタクにご執心な美寿々たけど、この二人の…特に美寿々のミズタクとの別れ際は、後に非常に大事なシーンとなる。これは後述する。

ずぶん的には50歳代にしてストレートな感情表現の美寿々に萌え〜だが、今、笑うべきは勉さんである。ミズタクにグイグイ迫る美寿々に対して、夏ばっぱの ナレでは「不倫、略奪愛、駆け落ちという輝かしい経歴を持つ、魔性の女だけに、勉さんも、気が気じゃない」とあるが、感度の高い…いや変態の多い、あま ちゃんファンの腐女子が、これに反応しないハズがない。

本放送以降、アッと言う間に勉さんとミズタクのBLが生成されたよね(おっさんでもBLなのか?笑)。もうこれはもう絶対に女子脳・クドカンはわかって書いているハズ。こう言うのって(・∀・)イイ!ね。
てか塩見三省の嫉妬風の流し目も(・∀・)イイ!こりゃ妄想のオカズには最高やね。

なんせこの「建物」はスナックなのでナニゴトも本音とウソの交錯するメタファーだ。



次の「建物」は夏ばっぱのウニ丼の作業小屋。

ウニ丼の作業小屋なので、ウニ丼の「下準備」の部屋だ。アキとユイも「潮騒のメモリーズ」の振り付けの「下準備」中。
春子の提案した振り付けはピンクレディーさんの振り付けの何かに似てる気がするが、ずぶんは80年代ファンではないので、いまいちよくわかンない。テヘペロ。

下手(しもて)はアキ。上手(かみて)はユイで会話が始まる。
そして下手(しもて)はユイ。上手(かみて)はアキと変わった途端…

ユイ「ちゃんと、種市先輩と話した方がいいと思うよ」
アキ「え?」
ユイ「あの人なかなか本音言わないから」

安定の演出。そして、さすがユイである。勉さんが言うようにユイは「いい子」なんだけど、やはり青春の「ナイフ」は持っているのだ。
ユイは先輩を「あの人」扱いである。しかもそれをアキの前で、わかってて使うのだ。てか、これを聞いてピンと来ないアキもどうかしてるぜ!(byブラマヨ)。

なんせこの「建物」はウニ丼の下準備の作業小屋なので、次の展開の下準備のメタファーだ。



次の「建物」は北三陸高校の潜水準備室。

自転車で爆走するアキ。クドカンお得意のプチ時間軸操作である。

さて潜水準備室では、アキの種市への告白が進む。上手(かみて)と下手(しもて)は固定されてない。
福士蒼汰さん、初の長いセリフで見せ場だ。
アキは種市へ告白したものの、種市が好きなのはユイだと明かされる。

呪われた「るいがとひなきす」の発動である。

そしてフラれて…さっきの自転車で爆走するアキと、爆走の成れの果ての最後のシーンに繋がるwww。

また大きな時間軸操作としては、第46回の場面転換へと繋がる。にしてもクドカンお得意の時間軸操作であるが「木更津キャッツアイ」や「流星の絆」ほどの激しい時間軸操作ではないなぁ。まぁこのくらいで丁度いいよ。

にしても種市も種市である。ユイに告ってOKをもらったのは、どーみても「ずぶんの寮がお台場にある」からではないか。気付かないのか!がはは。
またユイに言われてやっとアキへの態度を鮮明する種市が、尻にひかれキャラで、ヘタレだと気付いていた諸兄は、本放送時点で居ただろうか?笑。

にしても「ユイ…恐ろしい子(by「ガラスの仮面」)www。

んで「建物」は北三陸高校の潜水準備室の部屋であり、潜水準備のための部屋なので、アキがまた潜水する事へのメタファーだ。んで実際、最後に自転車ごとアキは3月のクソ寒い北三陸の海に潜水してしまう笑。



前に書いた通り、この自転車は活躍しまくったでしょ?にしても、まさかET化するとは…。しかし、ここまで見せらても未だ、あまちゃんは落語の世界だと気付かない諸兄はいるのだろうか?

さて来週もサービスぅ〜!サービスぅ〜!