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第16週「おらのママに歴史あり 2」第91回〜第96回 演出:梶原登城

あまちゃん(再放送)第91回 2015H27/7/20(月)

あれほど「帰らない」と言っていたのに第89回で急に北三陸に帰る事にしたアキ。急に帰省(と言うのか?笑)したのは、作劇上、アキとユイとの関係を再構築するため。

夜の「海女カフェ」でアキとユイは対峙する。

ユイの言い分は単純に二つだ。一つ目は「自分ほど不幸な人間はいない」論である笑。

ユイは最初に自分で…
ユイ「家、帰ってないの最近。友達んちとか泊まり歩いてるから…」
…と、功の介護をしてない事を自分で吐露している。

しかし、そのわりには、アキが上京を誘うと…、
ユイ「母さん蒸発して、病気の父さん置いて行けるわけないでしょう!
…と言う。誠に身勝手である笑。いかにもユイらしい笑。

まぁこれはユイが自分自身に言い聞かせているのである。

二つ目は、ユイの面倒臭い部分が出て、ユイは「ひたすら拗(す)ねる」だけだ。あーだこーだと拗ねているだけ。ガキか。ガキなんだな。まだ子供なんだよ。
「二人とも可愛いし、二人ともバカだし、二人とも子供なんだから!」(by春子/第51回)である笑。

ユイはいつものようにアイドルはダサいとか言って拗ね始める。アイドルのスタートをアキに先行されて「要するに嫌なんだよ!アキちゃんと同等か、私の方が上じゃないと気が済まないの!そういう性格なの…」(第51回)が出たのである笑。

思えば第17回でもユイはミス北鉄は「自分にとって“暗黒史”になるからイヤだ」と言っていた。だからこそ逆に暗黒史の中に突っ込んで、だからもう戻れな いとか、自分には資格が無くなったとか、暗黒史なんだから仕方ないじゃないか…と、自分に言い訳しているだけである。そしてアキにはひたすら拗ねてみせ る。

その意味ではユイは、見た目はヤンキーでも、中身は通常運行中だ。がはは。



問題はアキである。第60回でもユイを能年“空洞”の中に取り込もうとしていた。そして今回も、ユイの言い分に、呼応するように、怒ったり、泣いたりしているけど、アキの言い分はどこにあるのだ???

「お座敷列車が楽しかったから、その延長で東京の芸能界に入った。ユイも入れ」と言う事か?てか、そもそもお座敷列車も実はアキがユイに教唆した面もあるではないか。

座敷わらしであるアキは、楽しい事が好きな妖怪だ。そして大震災の後だからこそ、座敷わらしも、人々も、(NHKさんも、クドカン先生も笑)「ハレ」を求めた。アキは「ハレ」の実現のためにフワフワと動くのである。

アキは今日はユイの言い分を聞いた。そしてユイの再生をはかる方法を見つけたようだ。しかしそれにしても、今日のアキに手柄があったとすれば、それは「海女カフェ」をユイより先に飛び出した事である。

実は話しを打ち切って「海女カフェ」を先に出ようとしたのはユイである。しかしそれを止めたのはアキである。「海女カフェ」を出て行こうとするユイに…、
アキ「お母さん、帰ってこないよ…」とユイの興味を惹くワードで引き留めたのだ。

ユイ「帰ってくるよぉ、必ず」と、当たり前だけど、母親を心配する。

アキ「ゴメン。(と、ここで、よしえの話しは打ち切っていきなり)…だけどおらだって。おらだって必死に踏ん張って、這い上がろうとしてんだ」と話しをすり替える笑。

そしてユイより先に「海女カフェ」を飛び出すのである。その事によって、アキはユイに対してマウンティングを成功させる。ユイに負い目を与えて、優位に立ったのである。なかなかの高等戦術!

その証拠に、後でユイは、北鉄の駅舎で、春子に…
ユイ「アキちゃんを傷つけちゃった」と泣いたのである。あのユイが人の事を気に掛けて泣いたのである。…は言い過ぎか?笑。

アキの「試合に負けて、勝負に勝った」感じが実に(・∀・)イイ!(第44回:参照)。

ユイの寛解は近い。アキ、恐るべし。



となると、あまちゃん史上、屈指のアキの名言…
「ダサいぐらい何だよ。我慢しろよ!」か霞んでくる。確かに名言なんだけど、今日の回を見る限り、それほどの意味がある名言ではないような…。

ただ3時間版の総集編を見ると、このセリフが際立つ感じになっているもの事実。朝日新聞もこのセリフを曲解したようだけどね笑。



スナック・リアスでは、だいぶ恢復した功がヒロシと飲みに来ていた。そして功が帰った後、妙に黄昏れるいつもの面々。

いっそん「結局、おら達はどうしたいんでしょうかねえ?」
吉田「どうしたぁ、いっそん。せつねぇ顔してえ」
いっそん「ユイちゃんを、おらたちはどうしたいんでしょうねぇ?」

てかこのシーンってユイをアキに置き換えると面白いよね。



妙な言い方かもしれないが、今日のこの対峙のシーンは、言葉は多く、意味ありげだけど、中身はあまり無い。でも現実の人間ってこんな感じでしょ?何が言いたいのか、よくわからん感じで会話してる。それが、いかにもクドカン先生らしい。(・∀・)イイ!

そして中身が無いのに、手堅く葛藤と感動があるように仕上げた演出は白眉であった。


あまちゃん(再放送)第92回 2015H27/7/21(火)

喜屋武ちゃんは沖縄に帰る事に。ルートについて贅沢にも鉄拳アニメを投入。しかしぶった切られる。がはは。そーいや2013年の紅白でも、鉄拳のネタはぶった切られていたなぁ。まぁ、あれはそう見える演出だろうけど。

楽しげなタイトルバック。

天野家では新年から大掃除?いやブラウン管テレビとVHSビデオデッキを、プラズマテレビとハードディスクレコーダーにリプレイスするのだ。20インチ超と思われるブラウン管テレビを軽々と運ぶ春子。怪力である。てか多分、テレビは筐体だけなのだろう。がはは。

それよか、電気屋さんが運んできたテレビにワラタ。段ボール箱には「TAKUMI」「SAKURA」とある。タクミとは言うまでもない、NHKのドラマ 「メイドインジャパン」(2013年)の中に登場する架空の日本の電機メーカーである。がはは。そのタクミ電機のプラズマテレビのブランドが、あまちゃん の世界では「SAKURA」なのだろう。

にしてもプラズマテレビとは…。がはは。また箱には型番も読める。「LC-32E9」とある。なななんと、これは実在するシャープ製の液晶テレビなのであ る。箱のデザインもそっくり。シャープとアクオスの部分をTAKUMIとSAKURAに変えただけっぽい笑。あ、シャープだからこそ、シャープが作ってい ないプラズマテレビと言う事にしたのか?または大吉には液晶テレビもプラズマテレビも区別がつかないのか?がはは。にしてもNHKさん、当然、型番まで調 べられる事は予見していたハズ。すわ!これは「シャープ・ステマ」か?がはは。

もちろん大型テレビとハードディスクレコーダーの導入は、アキのドラマの視聴と録画のためだ。そして暗に当時の脱デジアナ変換をNHKがステマしているのである笑。

あと大吉が、どてら姿でシレッと天野家にいるにのもワラタ。

また今夜のアキが出るスペシャルドラマ「新春スペシャル おめでた弁護士 寿蘭子シリーズ 〜別府温泉 一卵性 殺人事件〜」の新聞広告が映る。そこには「今度は、ふた子ですって?」とのコピーが…。

なるほど。おめでた弁護士役の鈴鹿ひろ美は、アキに続いてもう一人、懐妊するのか…。そう、なんと!鈴鹿は春子も懐妊する(引き受ける)のである。まぁ実際は、春子のスリーJプロダクションに、鈴鹿が入る事になるんだけどね。



春子はアキとユイに何かあったでは?と心配する。
春子はアキに東京の芸能人のゲスいネタを要求する笑。
にしてもクドカン先生の…
春子「(アキに抱きついて)ああ〜っ!懐かしい東京の匂い〜っ!東京メトロ銀座線の匂い〜っ!」というセンスには脱毛…いや脱帽。

アキは自分が春子の娘だと名乗ってから、明らかに太巻の態度が変わったので、春子と太巻の間に何かあったのでは?と考える。
春子は「喫茶店のウエイトレス(春子)と、客(太巻)だよ」と。特に太巻とは深い関係でないと言う。回想シーンもそんな感じだ。
しかし、言うまでもなく、これはウソである。詳しくは春子の手紙・第二弾に記される事に。



天野家では、アキが出ているドラマを、新しいテレビで見ようと皆が集まり宴会状態。「なもみ」と言う「なまはげ」にクリソツな風物詩も出た。白ババアとその娘達も、美寿々さんと恋人のカマール達も集まり宴会。

対してスナック・梨明日では、ユイがチーママに。これはこれで行ってみたい気も…。客はユイファンのいっそんと、同じくユイファンの勉さん。そして勤務明けなのか制服のまま水割りを注文する吉田。



天野家で今や遅しとアキの出番を待つ面々。しかし、皆は画面は見ずに宴会状態www。弥生が「あっ!アキだ!」と叫ぶ。皆がテレビに注目する。しかし…

アキ「CMじゃねーか!もう!」

うーむ。民放なら絶対に不可能なシーンである!こんな事、言えば一発で“乱一世”状態になる事は必至www。

にしても架空のCM「♪要らないバイク買い取るゾウ〜っ!」には吹いた。演じているは内山麿我さん。バイクは明らかにハーレー・ダビッドソン。当然、タンクのロゴは消されていた。この架空のCMの元ネタは「バイク王」ですね。

そしてやっとアキの登場シーン。しかし顔はチラリと映るもののセリフはカットされていた。皆はアキが出た事にも気付かない。
にしても笑う。あまちゃんに出ている蒼々たる役者さん達も、最初はアキのシーンみたいな感じで始めたのだろう。それを考えると、色んな意味で、ほんとに面白い。



アキはセリフがカットされた事について水口に愚痴る。アキがが座っている階段は、夏ばっぱの部屋にある。階段は他にも囲炉裏の部屋にもある。階段が二カ所 かぁ。そして迷路ような造り。あまちゃんの中でも語られたが、やはり当時の漁師のウチは、泥棒対策もあって、複雑な造りになっていたのね。

ミズタクはアキを励まして…
水口「いつこっちに帰ってこれるかな?」と言う。
これは軽い危篤…ではなくて軽い伏線ですよ。


あまちゃん(再放送)第93回 2015H27/7/22(水)

朝から脚線美を披露して、奈落落ちとなった、まめりんが、まごころ第2女子寮にやってキタ━━━━━(゚∀゚) ━━━━━!!!!。アキの相部屋に入って、アキの荷物を段ボールに放り投げるまめりん。まめりんは確かに奈落落ちとはなったけど、住まいまで、まごころ 第2女子寮になったのか?がはは。

楽しげなタイトルバック。

観光協会に飛び込んできた大吉が皆に、アキが海女カフェで働いていると言う。皆で見に行くと、確かにアキが海女の衣装で接客していた。これってハートフルとの契約的には大丈夫な行為か?がはは。まぁ最下位だからいいか?
あと海女の衣装は、東京での路上ライブ用に夏ばっぱに東京に送ってもらったのでは?この衣装は予備か?がはは。

しかし最下位でも地元では人気なのか?またはそれでも一応、全国区のGMT効果でアキを発見したのか?男性客から「アキちゃんですよね!」と言われる。

大吉は「これで、ユイちゃんが復活してくれたらなあ…」
いつもはクドい、いつもの大吉のこのセリフも、今日なら視聴者も皆「うんうん」とうなづいたハズwww。



そのユイのシーン。ユイはリアスのカウンターの内側でダルそうにしている。そして急に勉さんの琥珀に興味を示して琥珀を磨きだす。

ストーブの回想シーン。功が入院して、よしえが失踪する前、功がたいぶ恢復してきた時に、功が言ったというシーンをユイが再現する。
ユイ「(お父さんがリハビリのダジャレで)美空リハビリって言ったんです。そして、看護師さんがえ?って聞いたら、前田リハビリって言ったんです。被せてきたんです」

すまん!前田リハビリって…15秒ほど、わからなかったwww。とほほ。

※美空ひばりさんと前田美波里(びばり)さん。

アキの携帯に水口から着信。
アキは「うるせぇ」と切ってしまう。



朝、アキは忠兵衛と話している。忠兵衛が漁を断った事に対して
忠兵衛「激しく後悔している」
ってワラタ。これ2ちゃんねる用語じゃん。正確には「“禿げ”しく後悔している」が、正しい表記だ。

すると…なんと!北三陸の天野家に、水口が現れたではないかっ!この瞬間に視聴者の女子は卒倒したと言う笑。

これから続くシーンは、忠兵衛と組合長の会話と、アキとミズタクの会話がリンクしている。ここでは割愛するので、どうなっているか?はドラマを見てくれい!

とにかく、このシーンはあまちゃん史上、屈指の名シーンだよ。

ミズタク「なぜ…なぜ出ない!電話に、君は」

魅惑の“倒置法”である笑。

ミズタクはアキのためにわざわざ東京から来たのだ。てかアキと連絡とりたけりゃ実家とかリアスに電話すりゃいいのに、来るとは…ミズタクの熱い面を見たね。またわざわざ来る男子に、女子はざわざわするものらしいぞ笑。

ミズタクはアキに留守電を聞けという。
組合長は「直接喋ったらいいべぇ」と言う。

ミズタク「やだ!もう1回同じ事なんて言えない」

うん!この「やだ!」がいい!ミズタクが可愛く思えた。上手いっ!

携帯電話が普及して以来、ドラマの作劇法が変わったという。いわゆる「すれ違い」ドラマが出来なくなったという。「メゾン一刻」みたいな時代とは違うのだ。

てか携帯電話に文句を言う前に携帯電話を利用すればいいではないか!クドカン先生のこーいう携帯の使い方は(・∀・)イイ!よね。今はスマホだし、LINEを活用したドラマも出来るかもしれない。あ、LINEは特定の商品だから使いにくいか笑。

それと留守電の録音時間がやたら短かったり、都合によって録音時間の長さが違うのは、言わない約束ですよ笑。
それと放送では割愛されていたが、梅さんが録音したという、アキへのエール…メッセージが気になるよね。

すぶんが↓想像してみた。
梅頭「アキちゃん?夏ばっぱが獲ったウニ、持って来てくれないかな?鈴鹿さんに食べさせたいんだ。料金ははずむから…」ってのはどうだろう?
え?当たり前で、つまらん?…うーむ、じゃ↓これはどう?
梅頭「あ、アキちゃん?この間、オレがジョジョ立ちしていたの気付いた?」はどう?がはは。

とにかくミズタクのダルさと熱さの混在を新発見した視聴者の女子達が、ミズタクにやられたのは言うまでも無い。

しかも鈍いアキも微妙に感じ入っているではないか笑。ミズタクも東京にアキを連れ戻す事への説得がうまく行きそうだと感触を得ていた時に…ユイが現れる。

そしてアキはまた夏ばっぱの作業小屋に隠れる。「天岩戸」…じゃなくて「海女の岩戸」…じゃなくて、いつもの「アキの岩戸」だ。がはは。

ミズタク「…え?ナンだよ。もう少しだったのに」

ってミズタクよ。オマイはもう少し強権で行けよ笑。契約書まで交わしたのだから!がはは。

てかユイは何しに来たのか?さぁ!明日も楽しみ!


あまちゃん(再放送)第94回 2015H27/7/23(木)

さぁ!今日は重要な回である。「なんてたったアイドル」…いや、なんたって「おらのママに歴史あり 2」が明かされる端緒だもんね。

昨日に続いて、夏ばっぱの作業小屋のシーン。昨日からそうなのだが、やたらSEでキジと犬の鳴き声が被さって来ている。ちなみに、このキジと犬のSEは別の回でも使われているよ。

「キーン、キーン」と鳴いているのは、多分「ケーン、ケーン」と表記されるキジ(雉)の鳴き声だと思われ。「ワンワン」はもちろん犬だね。

キジと犬か…あとは「猿」がいればいいのね?…あ゛っ!いるやん。「貧弱なメスの猿」がっっっ!がはは。そう第66回で、アキは春子に「あんたみたいに、 猫背の、貧弱なメスの猿に!」と酷評されているではないか。ちなみに、この“猿”は後の東京編では「盛りのついた猫背のメスの猿」まで進化するよ笑。

猿と犬とキジかぁ。

つまりアキ(猿)は、犬(弱い犬ほどよく吠える=ユイ)と、キジ(春子?水口?鈴鹿?)と一緒に鬼(太巻、または運命)を対峙に行くのね笑。

そして、岩手の県の鳥は「キジ」なんだよ。

ここまで書いてアレはキジじゃなかったりして笑。



昨日に続いて、ヤンキー化したユイを見た水口の反応…。

ミズタク「え?…ユイちゃんなの?…眉毛どうした?」

とは言うものの、ユイちゃんには眉毛はあるにはありましたよ笑。

楽しげなタイトルバック。



ユイとアキは会話にもならないような会話をする。昨日の第93回で弥生が舌をかんで言えなかった「ペペロンチーノ」を簡単に言えたアキが、今日はなぜか「モチベーション」が言えずに「モ…モ…モチ…」状態。がはは。
まぁここで大事なのはユイがアキにサインをせがむこと。

第18回。秋祭りでミス北鉄になった後のユイちゃんにサインをねだるアキ。サインをもらったアキは「あるんだ…」。
第60回。閉店後の「海女カフェ」でユイちゃんにサインをねだるアキ。

今度はユイがアキにサインをねだるのである。今回はユイがアキに「あるんだ…」。(・∀・)イイ!
あまちゃんには、こーいう「対構造」が頻出するのだ。そしてそれがナンだが心地よいのだ!不思議である。こーいう「対構造」でなぜ人は感動するのだろう。

一方、作業小屋の向かいの天野家では、水口と春子と夏ばっぱの会話。まぁこちらも会話にもならないような会話なんだけど、↓にワラタ。

水口「でも今回、改めて自分の中で、アキちゃんが…、アキちゃんの存在がこう、クローズアップされてることに気がつきました。はい。なんだろう?なんかこう、可愛いですよね?」
春子「気持ち悪いぞ、水口」

がはは。



にしてもアキ。アキは喜屋武ちゃんと一緒に北三陸に持って来たお土産…いろいろあったけど、もっとも大きなお土産である「東京でよしえを見た」件について はスルーしやがった!がはは。ユイちゃんの会話で、母親の事を気遣って言わなかった…と言うより、ありゃ忘れていたな。クドカン先生もスタッフも。しか し、いかにもアキらしいね。

そしてアキは天真爛漫に東京に戻る。

てか!てか!てか!てか!てか!ここまでユイも軟化したし、功も恢復した。アキの関係も修復した。その上、敏腕(?)マネージャーの水口も北三陸まで来ていたのだから…、

ユイよ!この勢いで上京せいよ!

か、アキよ。今こそユイの上京を教唆せいよ!

てか、水口よ!返す刀でユイを上京させろよ!

がははは。

ま、ここは東京編の箸休めで、一旦、北三陸にアキを戻して、北三陸のいつもの面々を出す事が目的だから、しゃーないか。がはは。



さて、箸休めはここまで。また怒濤の東京編が始まるど〜っ!

春子が自分の東京時代について、特に「春子と太巻との関係」について書いた手紙が、アキに一波乱、いや大波乱を起こさせるのだ!さぁ!面白くなったきましたど!

純喫茶・アイドルでバイトしている春子。そこに慌てて乱入してきた太巻。
太巻「甲斐さんゴメン。1時間だけ春ちゃん貸して!」

タクシーで移動する太巻と若春子。若かりし鈴鹿ひろ美の宣材資料。太巻はタクシーの運転手に、持参のカセットテープを再生してらう。そこには凄まじい音痴で歌う鈴鹿ひろ美の「♪潮騒のメモリー」が!

太巻は、若春子に、鈴鹿ひろ美の“影武者”を頼む。そして芸能界でなかなか芽が出なかった若春子は、それを受け入れたのだ。

そう!先にも書いたあまちゃんに頻出する「対構造」がここでも出現するのだ。言うまでもない“影武者”がそうである。アキと安部の間に登場した“影武者”である。

ああ!なんだろう!この“腑に落ちる感”。カタルシスではなくてフニオチシスと命名しよう!がはは。

さぁ!面白くなってきましたど!


あまちゃん(再放送)第95回 2015H27/7/24(金)

本日は内容てんもこりの上に、重要な秘密が明かされる回だ。刮目せよっ!

にしても若春子。当然、ウィッグなんだけど…髪の毛がずいぶん伸びたウィッグになっている。若春子は聖子ちゃんカットに固執していたようだが、第92回で 太巻に「でもね、もう聖子ちゃんもそんな髪型してないよ?」と指摘される。当時の松田聖子さんは、いわゆる聖子ちゃんカットをやめて、ベリーショートにし ていた。

若春子もそれに追従するのか?と思ったけど、違った。逆に伸ばしていたのだ。なんか、春子の反骨精神というか、時代に乗れきれない感じというか、田舎のヤンキー魂、ここにありって感じがしていいね。

楽しげなタイトルバック。

タクシーはレコーディング・スタジオに到着。駐車場には当時っぽいエンジ色の古い車が置いてあったぞ。細かい。
支払いの時、太巻は2510円の支払いに対して25000円を置く。そして太巻は正宗に対して、車内での会話や音痴テープの存在などを秘匿するよう「あほんだら!あほんだら!」と得意の関西弁で運転手を恫喝。

てか、どこが得意の関西弁やねん!インチキ関西弁でんがな。ワラタ。このせいで、あまちゃんは関西方面の視聴率が悪かったのか?がはは。
まぁしかし、ここで太巻が東京弁の巻き舌で恫喝しても、マジに聞こえるし、つまらんもんなぁ。

にしても、この程度の恫喝でビビる運転手の若・正宗にもワラタ。純情な21歳だったのね。演じたのは「森岡龍さん」。

あとついでに正宗のタクシーについて↓。

登録番号 9876-54
黒川正宗
62.12.1
足立300 あ 5362
大江戸タクシー(株)

黄色い車体に緑のラインで、東京でありがちなタクシーの塗装に似せている。車種はヒュンダイ…ではなくて、古いクラウンのタクシー仕様やね。
この時の正宗は雇われだったけど後に、個人タクシーにまで登り詰めるのだった。

さて、この時、現・春子のナレで
「太巻さんは、パパを恫喝しました。得意の関西弁で」とある。

ナレが一時的に現・春子(小泉今日子さん)になっている事。ちょっと気付かなかったよね?そしてこの運転手の若者がパパ(正宗)である事も、この時に、完全に明示されているのだ。



レコーディング・スタジオの建物に入るとロビーで若春子は、若鈴鹿とすれ違う。この時の若鈴鹿は、まだ若いアイドル俳優という設定だけど、淡い黄色いカーディガンに黄色い長目のスカート。そしてオフホワイトのハイヒールという、なんともババ臭い格好のアイドルだねぇ笑。
しかも後ろ姿で、つんのめったようにセカセカと歩く感じが、なんか、当時の薬師丸ひろ子さんっぽく感じた笑。

若鈴鹿は、その容姿が画面全体に映らないように撮影さている。またクレジットにも、その名前がない。若鈴鹿を演じていたのは、えくぼの感じからいって「アメ女」で成田リナを演じていた水瀬いのりさんっぽいとのネット上での噂。
若鈴鹿の感じは明らかに当時の薬師丸ひろ子さんをモデルにしてる。てか、鈴鹿ひろ美のモデルが薬師丸ひろ子さんだもんな当然か。がはは。

若鈴鹿のクレジットが無かったのは、もしかするとギャラの発生しない友情出演的な感じだったのかもしれない。NHKの朝ドラのギャラは相当、安いらしい。 しかし、誰もがそれに出たがる。それはひとえにNHKの朝ドラという格と、何より全国津々浦々までの浸透力にあるかららしい。となると水瀬いのりさんもそ んな感じだったのかも。

若鈴鹿(水瀬いのりさん?)も出番は少なかったけど、強い印象を残したね。



さてレコーディング・スタジオ。レコーディング機材の事は暗いけど、1980年代っぽい感じなんだろうねぇ。巨大コンソールと、大きなオープン・リール。そしてガラス仕切りのスタジオ。

ミキサー側の部屋には、太巻を除いて関係者が「11人もいる」ように見えた。そう「11人もいる!」は2011年のクドカン先生の書いたテレビドラマであ る。ちなみに「11人もいる!」というタイトルの元ネタは、私の私淑する漫画家・萩尾望都さんの「11人いる!」である事は言うまでもない。

にしても、あまちゃん的にはこの“影武者”の件は、春子と太巻と正宗だけの秘密っぽく語られているが、11人も居たのでは、もはや秘密ではないぞ笑。後 日、テレビ局の歌番組でも、若鈴鹿がテレビ局に出向いてライブで影武者をするが、そんな事をすれば、テレビ局の人にもばれるわなぁ。

また、歌唱印税とはどうなる?春子はテレビでの鈴鹿の影武者で1回3万円(出典:明日放送の第96回)と言っていたが、当然、テレビも、先のレコーディン グでも正式契約は出来ない。春子はお金には固執していなかったし(あまちゃん自体、大吉と観光協会以外wゼニカネの話しはほぼ出て来ない。第41回参 照)、何より自分の声がレコードになる事がうれしそうだった。春子は最初のレコーディングでも“取っ払い”で3万円ほどもらったのだろうか?

て言うか、あまちゃんでは太巻が常に春子に対して優位に立っているが、実際は逆だろう。こんな事、頼んだ時点で、太巻と春子は「一蓮拓郎(いちれん・たく おう)」(正解→「一蓮托生」)だ。呉越同舟だ。まぁゲスい話し、若春子は、太巻や当時の関係者の弱みを握ったとも言える。

しかし、主婦になってからは「ゲスい話し」が大好きな春子も、当時はまさに「あまちゃん」だったのか、相手の弱みにつけ込む、そんなゲスい事をしなかった。まぁ、あまちゃん世界ではドロドロしたモノはイランからね笑。

…などと細かい事を書いてはいけないぞなもし。前々から言っているように、あまちゃんは“落語”なのである。ここはサッと流して、お話しを楽しもう!がはは。

とは言うものの、この矛盾をクドカン先生は後に利用している。春子は、この時のレコーディングに関わって、今は出世しているという設定の業界の人達の所に 押しかけて、アキを売り込む時の強力なコネとして利用したのである。がはは。ま、このコネをアキはアッサリ否定したけどね笑。どこまでも爽やかな、あま ちゃんなのだ!

さて、若春子のレコーディングは順調に進む。「潮騒のメモリー」が劇中でたっぷりワンコーラス流れましたよ。こりゃNHK的にはこの曲を売る気満々ですな〜笑。



長々と書いてきたけど、このレコーディングのシーンもっともで大事なのは太巻の表情だよ。若春子の歌う「潮騒のメモリー」を聴いて、なんとも言えない、法 悦というか、感動というか、素晴らしい表情をしているではないか。まぁおっさんの顔なので不気味ではあるが…笑。しかし、役者さんの表現力…というモノを 見た。表情で語らせるもんなぁ!古田新太さん!素晴らしい!

素直に太巻は感動したのだ。若春子の歌に。そして若春子の才能を認めて、こうなった以上、自分が面倒を見よう…とまで決意したのだと思う。もちろんスカウトとして、この才能を埋もれさせてはいけない!とも思ったのだ。

しかし太巻の意に反して、若春子の売り込みは芳しく行かなかった。「おニャン子クラブ」のように素人っぽさが受ける時代になったせいもある。また春子には歌以上に何か突出したモノがなかったというものある。

が、一番の問題は、やはり鈴鹿の“影武者”をやってしまったという最初のボタンの掛け違いだろう。鈴鹿の人気が続く限り、春子は影武者の役割から降りることが出来ないのだ。そしてそうである以上、春子の単独の売り出しは難しくなる…。

劇中では、長らく太巻が何だかんだと言って春子の言い分を黙殺しようとしたように描かれるが、春子自身が後で言っているように、実は太巻は若春子の売り込みには努力していたのだ。

そして太巻と鈴鹿との関係もあっただろう。二人は実質上の夫婦だったのだ。太巻が愛しているのは鈴鹿。しかし春子の才能も愛している。なかなかのジレンマだったろう。

そんな事があったせいで、太巻は業界では“優しい方の鬼”になったんやな笑。



あと、みんなわかっていると思うけど…書くぞ笑。鈴鹿ひろ美のモデルは…言うまでもなく…薬師丸ひろ子さんだ。これはもうクドカン先生の当て書き…ってレ ベルじゃなくて、鈴鹿ひろ美は薬師丸ひろ子さんそのものだ。と言っても、薬師丸ひろ子さんが、あーいった性格だとか、おちゃらけだ…と言う意味ではない。

そう。我々がイメージしている薬師丸ひろ子像を利用して広げたのが、鈴鹿ひろ美像なのだ。
「野生の証明」でデビューして以来、破竹の勢いで、アイドル的人気を誇った薬師丸ひろ子さん。当時のアイドル的人気の女優さんの常として、また当時の角川 のメディアミックスの定石として、歌を出す(シングルレコードを出す)事は、当たり前だった。または薬師丸ひろ子さんの時代からそれが当たり前になったの かもしれない。←テキトーやな笑。

そして我々が初めて聞いた薬師丸ひろ子さんの歌…例えば「セーラー服と機関銃」を初めて聞いた我々は・・・・・正直「???」状態だった笑。それは初めてポカリスエットを飲んだ時の感じに似ていたかも。がはは。
下手ではない…下手ではないのだ。でもプロの歌手というには、なんちゅうか幼い感じと言うか、なんとも言えない感じがあったのも事実。ユーミンさんを聞いた時の感覚に近いのかなぁ。

クドカン先生はこの部分を当然、知って切り口を広げている。まぁひどい話しだが、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)は音痴である(移ろいやすい音程の持ち主)と規定したのだ笑。

そしてクドカン先生が上手いのは、本当の事を言外にほのめかせて書かなかった点だ。あまちゃんを見た視聴者は「ホントに鈴鹿ひろ美は音痴だったのか?」 「音痴のフリをしていただけでは?」「最初は音痴で練習で巧くなったのでは?」「もしかして影武者の事も最初から知っていたのでは?」とかいろいろと想像 をかき立てる。

そう、こーいう事はハッキリさせなくても大丈夫な事柄の代表だ。巧いよなぁ!クドカン先生。

何より素晴らしいは、この設定の役を受けた薬師丸ひろ子さんだ。そして見事にこなした。特にクドカン先生が言外にほのめかせて書かいてないのに、具体的に 演技として表現しなくてはならないのだから凄い。もちろん演出陣の力もあった。しかし、どう演じていいかわからない心理状態だらけの、鈴鹿ひろ美をよく演 じたですよ。しかも、相当、面白く!素晴らしい出来で!

ずぶん的には、最後の方、レコーディング・スタジオで、春子と対峙するシーンが良かった。ここでは薬師丸ひろ子さんも、自分がどこまで影武者の事を知っていたのか?…いい意味でボカして演じている気がする。すごい演技力だと思う。

また薬師丸ひろ子さんのエピソードなのか?中島みゆきさんの事だったのか?ユーミンさんの事だったのか?山下達郎さんの事だったのか?ハッキリ覚えていないけど、テレビに出ない…正確にはテレビでは歌わない…というスタンスの人が当時、いらしたと思う。
てか、ウィッキさんの「ザ・ベストテン」「ベストテン入りしながらも一度も出演しなかった歌手」を見てください笑。

本日のあまちゃんで、後でその「ザ・ベストテン」を元ネタにした「夜のベストヒットテン」という架空の劇中番組が出て来るが、鈴鹿ひろ美も、そんなスタンスの持ち主だった。
テレビで歌わない事を説明する鈴鹿からの手紙を読む黒柳徹子さん≒清水ミチコさんのセリフでは…、
「私の本業は、女優です。役を演じることで、初めて皆さまと関われる。歌番組に出ることは、私のポリシーにも反しますし…」という事だ。

…てか、インターネットの時代である。今、ググってみたらわかった笑。当時の薬師丸ひろ子さんも、そういうスタンスの人だったのね。クドカン先生は知って いたのね。そしてそれをドラマに反映したのね。それを知っている人は、これでニヤリとしたのね。まだまだ、あまちゃんですた、ずぶん!反省すますた!笑。

とかにかく、こういった現実と虚構を織り交ぜた作劇は、押井守さんだけではない、クドカン先生も大得意なのだ!
また、ずぶん、あまちゃんで、改めて薬師丸ひろ子さんのファンになりしたちゃんリンシャン!

てか角川を敵に回してないか?笑。



さて、すごく長く書いてしまったけど、若春子のレコーディングシーンが終わり、春子の手紙を読後し上野に戻ってきたアキが吠える!

「そんなバカな!」

1秒にも満たないショットだけど、これってクソ面白いよ!脚本ではどう書かれていたのか?読んでみたい。←脚本集、読んでないのかよ!
演出も編集も秀逸だ。こんなショット要らないという意見はシカトでいい。このショットが有ると無いとでは大違いだ。
何より、この超短いショットでも、存在感を示した能年玲奈さんも凄い。



そして息抜きのお笑いシーン。上野の劇場に戻ったアキ。ズッ春子の手紙の事を考えている。そのまま自販機などが置いてあるレストルームに。そこには小っちゃい方の河島がいたけどアキは考え事に夢中で上司をシカト。大器である笑。

アキ「あっ!」

ビックリした河島は自販機のボタンを不意に押してしまい、飲みたくもない「しょうが湯」缶を出してしまう。にしても、それらしい缶ジュースまで作ってしま うNHK美術陣に脱帽です。また使い回しもあるのだろうが、いろんな架空の缶ジュースを入れた自販機がある事も凄い!NHK美術陣に脱帽です。

そして、滅多にここ(上野の劇場)には来ないハズの太巻がまたまた出社してきた。アキはビビらずに挨拶。大器である笑。
アキとしては春子の娘と太巻に名乗ってから、おかしくなった事を確信する。
アキナレ「(略)…太巻さんにとって、天野春子は、過去に犯した不正を知る、ただ一人の存在。その娘が今、アイドルの卵として、目の前に現れ…」
ってだから「ただ一人の存在」じゃないって笑。

春子の手紙を探すアキ。その手紙は近くに落としていた。それを拾って読もうとする河島。

アキ「こらぁあっ!」
河島「あ、ゴメンなさい。落ちてたんで…」
アキ「落ちてたからって、読むが?普通?」
河島「読みません。…まだ、読んでません」
アキ「当たり前や!あほんだら、あほんだらぁ!」

ワラタ。上司をあほんだら呼ばわり。大器である笑。ま、この場に居合わせた河島も不幸だ。いや役的には美味しいが…笑。ま、第89回で、やや恐い役回りだった河島のキャラチェンジの場としては充分だったし、河島役のマギーさんも、さすがの安定の面白さだった。

にしても、これが北三陸だったら…そして同じ状況なら当然、手紙を拾った吉田は速攻で手紙を読んだだろうな笑。第28回と第30回を読んでみてちょ!

戻ってきたアキを見つけて喜ぶGMTのメンバー。仲良しである笑。そして、まめりんが一通り嫌みを言う。「ガラスの仮面」である笑。

まめりん「(アキに)帰ってこなくてよかったのに…。まあ、いいや。アタシすぐ上に行くし…。そしたらまたシャドウやってもらうからさ。あたしのダンスよく見てて」

うーむ、絵に描いたような典型的なステレオタイプなヒールである笑。ベタベタやん。ま、そうは言っても、ここはあまちゃんの世界だ。まめりんのヒール振りも所詮は可愛いものである。

にしてもまめりんこと有馬めぐを演じた足立梨花さん。この人もやはり、あまちゃん後にブレイクしましたなぁ。



そして、何も今日の放送に詰め込まなくても、こんなに美味しいなら、もっと引っ張れたのに、惜しげも無く、面白いシーンが投入された!

そう、TBSでかつて放送してて評判の良かった歌番組「ザ・ベストテン」のパロディである「夜のベストヒットテン」キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!である。エピソードの使い方が贅沢だなぁ!あまちゃん!

「ザ・ベストテン」は1978年〜1989年に放送されていた。司会者は色々と替わったけど、黒柳徹子さんと久米宏さんのコンビのイメージが強い。
本日の「夜のベストヒットテン」では、黒柳徹子さんのモノマネが得意な清水ミチコさんと、久米宏っぽい役は糸井重里さん。ワラタ!特に清水ミチコさんの出来は秀逸!

ベストテンを発表する時のパタパタと回転する表示板(反転フラップ式案内表示機)は、かつて空港とかで見られたよなぁ。懐かしい!またこれを再現して、そ れらしい当時のヒット曲名と歌手名を用意したNHKのスタッフに脱帽!凄い!てか、ここまで「ザ・ベストテン」風で大丈夫なのか?がはは。

潮騒のメモリーがベスト1になったにもかかわらず、前述もした通り、お約束で、鈴鹿ひろ美は出演しなかった。
片や春子は、当時、自分の歌が、影武者とは言え、ヒットして、世の中に満ちていた事に、恐悦していた。

春子ナレ「あの頃、街中どこへ行っても、ママの歌声が聞こえてきました。鈴鹿ひろ美の「潮騒のメモリー」。でも、ホントは自分が歌っている。それを知っているのは、太巻さんと、数人のスタッフ。それと、あの運転手だけ」

って、本日の最初には正宗を「パパ」って呼んでいたのに、今度は「運転手」扱いか〜い!笑。

にしても、この影武者は“甘い毒”だったね。でも甘いので、最初はそれに陶酔してしまう。今日の若春子のように…。



無頼鮨ではアキが鈴鹿の付き人に復帰した。鈴鹿はうれしそうだ。
アキはアキで、若い時の春子と太巻の秘密を知りたい目的がある。そのためには、この時は「二人には何かあった」としかミズタクに教えられていないが…太巻と関係がある鈴鹿に近づくのはアキにとっては渡りに船なのである。

にしても、あれほど慣れ親しんだ北三陸から東京編に移って、アキが正月で帰省して北三陸が久し振りに登場したものの、東京に戻って来たら来たで、コッチにも既に慣れ親しんでいる、ずぶんにビックリでがす!



にしても本日は詰め込み過ぎでは?うれしい悲鳴だ。そして最後の最後に、次に繋げるエピソードが!

純喫茶「アイドル」にやってきた太巻。困っている。

太巻「鈴鹿ひろ美がテレビで歌いたいって言い出した」
春子「…え?」
太巻「しかも生意気にも、口パクはいやだって。参った。どうしよう…」

シレッと「どうしよう」などと言っているが、太巻は若春子を説得に来たのである。

さあ!明日も楽しみ!


あまちゃん(再放送)第96回 2015H27/7/25(土)

アキは母の過去を調べるために鈴鹿の付き人に復帰する。

アキ「鈴鹿さんの、夢って何?」
鈴鹿「世界征服と結婚…は無理だから、上野に銅像でも建てようかしら。西郷どんの隣りに。フフフ」

の世界征服云々って会話ってどーでもいいような会話だけど、鈴鹿は表面的にはテキトーな事を言うという暗示である。
その証拠に後にアキが…

アキ「(歌番組に)出たんですよね? アイドル時代は?」
鈴鹿「ああ、何かうっすら記憶あるわね。でも2,3回よ。潮騒の時、一番忙しかった頃」
アキ「歌ったんですか?」
鈴鹿「そりゃそうよ。歌番組だもの」
アキ「中には、口パクの人もいるべ?」
鈴鹿「あたしダメなの。バレちゃうの。合わせらんないの」

↑これもどこまでホントか?わかりませんぞ。女優の言う事だかんね笑。

昨日に続いて「夜のベストヒットテン」。今日はなんと!若鈴鹿ひろ美が生出演する日である。番組では司会者がようやく生出演が叶った鈴鹿にコーフン気味。

純喫茶「アイドル」でも甲斐さんやお客さんが“テレビに釘付け”である。あはは。良い時代であった。今ではみんなが一斉にテレビにかじりつく時代はない。 あまちゃんは大ヒットして、テレビと対極のネット民がテレビにかじりついた。テレビの中の可能性をクドカン先生は示したのかもしれない。

「夜のベストヒットテン」で影武者としてテレビ局入りし、鈴鹿の口パクを担当した若春子の顛末が、鉄拳のアニメで紹介される。まぁぶっちゃけ、この鈴鹿の秘密なんか隠し通せるハズはないんだけと、あまちゃんは落語の世界。それは言わない約束で行ってみよう!がはは。

あと太巻を始め、周りのスタッフ連中が来ているスーツがすごい!ダブダブで肩幅が広くてすげー色。バブル時代のソフトスーツってモノらスィ。



純喫茶「アイドル」ではレジの時、太巻が封筒で3万円の現金を春子に渡す。1万円札は諭吉だったけど、古いタイプのお札かなぁ?笑。そしてこのお金は口止 め料であると同時に、領収書のいらないお金っぼいね。太巻のポケットマネーっぽい。なぜなら太巻が当時、所属していた社長は知らないって設定っぽいから だ。これは後のセリフで出てくる。だったら、それで儲けた会社や鈴鹿は…あまちゃんは落語の世界。それは言わない約束で行ってみよう!がはは。



鈴鹿のセカンドシングル「縦笛の天使」(昭和61年)は3週連続1位。
サードシングル「DON感ガール」は惜しくも1位を逃したが、
B面のバラード、「私を湖畔に連れてって」が、翌年の春の甲子園の入場行進曲に選ばれた。

「縦笛の天使」の元ネタはわからないなぁ。スマン!
「DON感ガール」の元ネタはアニメ版「YAWARA」(1989年)のOP曲「ミラクル・ガール」かなぁ?
「私を湖畔に連れてって」は言うまでもなく、映画のタイトル「私をスキーに連れてって」(1987/主演:原田知世さん)ですね。



純喫茶「アイドル」。
太巻「ファーストアルバムの話がきている」
若春子「私の?」
荒巻「バカな!鈴鹿ひろ美だよ。ははは。…ゴメン」

若春子は、影武者を固辞する。
若春子ナレ「1曲3万円で、影武者をやってたら、永遠にデビューできない。田舎者で、世間知らずな私でも、わかりました」
そりゃそうだwww。

太巻「必ずデビューできるように、僕が後押しするから」
若春子「もう二十歳になっちゃったんですよ」
若春子がだいぶ不毛な日々を送ってきた事が示される。

若春子「デモテープ、社長に聴かせるって約束してくれましたよね?」
荒巻「え?…ああ、聴かせたよ」
若春子「え? ホントですか?」
荒巻「うん」
若春子「反応は?」
荒巻「似てるって」
若春子「似てる? 誰に?」
荒巻「鈴鹿ひろ美。鈴鹿ひろ美の、声に似てるって、社長」
若春子「はあ?」
そりゃそうだwww。
いくら良い歌、容姿でも2つは要らない。キャラが被るもんなwww。太巻が春子を買っていたとしても四面楚歌である。

大声を出す若春子。太巻は店の外に連れ出す。純喫茶「アイドル」は地下にある店。しかし外階段からは日光が入る。イメージ的には半地下だ。あまちゃんは“潜る物語”である。純喫茶「アイドル」は半地下で中途半端だ。若春子の立ち位置も今や中途半端なのだ。

しかし純喫茶「アイドル」には半地下ながら日中は日は射している。アキや今春子にとっては純喫茶「アイドル」はそれなりの進展があった場所として扱われる。

春子ナレ「騙されている。だけど、当時のママには、他に頼る人もなく、ただ太巻さんを信じるしかなかったのです」
てかもっと早く太巻を見限れよ!がはは。意外に純情なんやね春子。



まごころ第2女子寮。またも眠れないアキが、ミズタク“俺の部屋”を強襲www。

アキ「眠れません。私、ホントにデビューできるんでしょうか?」
ミズタク「あの…睡魔と戦いながらいい事言うの難しいよ」

ワラタ。にしてアキ。遠慮無くミズタク“俺の部屋”にズカズカと入り込んでベッドら座り込んで、一方的にまくし立てる。しかしアキには不安はないような気もする。あるとすれぱ春子と太巻の過去への興味だ。



アッと言う間に2年が経って時代は平成に。「オバタリアン」「セクハラ」が新語だったとのこと。
純喫茶「アイドル」に巨大ショルダーホンで電話しながらやってきた太巻。いかにも…って感じである。そして変なスーツとウェリントン…ではなくてボストン・タイプのセルメガネwww。

春子ナレ「太巻さんは、チーフマネージャーに昇格していました。まだ、29歳でした。後でわかったことですが、彼はその2年間、私のことを、真剣に売り込んでくれていたようです」

太巻は春子に呼び出されたのだろうか。今日は春子は客として座っているし、別のバイトの女の子(秋月三佳さん)がウェイトレスとして入っていた。明らかに若春子にはナンらかの決意があるのがわかる。

荒巻「イカ天ブーム来ちゃったね〜。どう?春ちゃんもバンドやってみる?ねえ?」
春子「田舎に帰ります。お世話になりました」
荒巻「もうちょっと、やってみないか?君には恩がある」

春子はだったら自分に「潮騒のメモリー」を歌わせろという。太巻はそれは禁じ手だ。ブライドはないのか?と言う。春子は…

若春子「プライドなんてあるに決まってるじゃない。無かったらとっくに諦めてます!プライドあるから、このままじゃ終われないから、今日まであんたの言う事聞いてきたんです!バカにしないでよ!」

この「バカにしないでよ!」の元ネタは山口百恵さんの「プレイバックパート2」という曲の歌詞の一節て。

春子ナレ「それ以来、太巻さんとは会っていません。その日、私は荷物をまとめて、東京を出ました」

そして若春子は、なんと!偶然にも大江戸タクシーの黒川正宗のタクシーに乗ってしまうのである。まるでドラマみたいな展開…ってドラマか笑。

さて来週の予告で、デモてとして太巻が歌う「地元に帰ろう」が、太巻自身の歌によって流れていた。「潮騒のメモリー」「暦の上ではディセンバー」に続いて「地元に帰ろう」。NHK、商売する気、満々である笑。