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第10週「おら、スカウトされる!?」第55回〜第60回 演出:梶原登城

あまちゃん(再放送)第55回 2015H27/6/8(月)

今週は梶原登城ディレクターだよん。

今日は「現実」がキーワードになってますよ。

喫茶・リアスで、遂にユイが水口に食ってかかった土曜日のアバンから始まる。
そして月曜だけのロングバージョンのOPキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

ユイの苛立ちは、なかなか声を掛けてこないミズタクへのものだと思われるが、もっと素直にミズタクに「あなたはスカウトマンですか?」と聞けばいいと思うのだが、そこは賢いユイである。ミズタクがなかなか声を掛けてこない理由を賢察していた。

「ミズタクは自分(ユイ)とアキのセットでスカウトしたいのでは?」と類推したのだ。さすがである笑。となるとユイの心理としては第51回「アキちゃんと同等か、私の方が上じゃないと気が済まないの!そういう性格なの…」の発動である。

その気のないアキやガードの固い春子のせいで、次のステップが踏めない上に、もしかしてミズタクはアキ推しなのか?とか、いろいろ考えて、そりゃイライラするわなぁ!

この辺りのユイの心情は本日の後のシーン。北三陸高校・潜水土木課準備室で吐露される。



駅舎ではミズタクがユイを盗撮(?)していた件について詫びるが、そんな丁寧な芸能関係者って居るか?がはは。
しかし、このシーンが必要だった理由は、この機会にユイがミズタクに自作の売り込み用名刺を渡すためである。ユイは、そんな名刺まで用意しているだぁ。第18回「(サイン)あるんだ…」(byアキ)、第52回「やる気、まんまんじゃん」(byアキ)である笑。

今回はこーいう良く出来たプロップ(小道具)が要所要所に使われている回でもある。

では細かく見て行こう。ユイが渡した名刺は劇中の本名「足立ユイ」と「メアドと、最近、更新してないけどブログです」のアドレスが書かれた売り込み用のシ ンプルな物であったが、女の子らしく可愛い感じでもあった。細かく作ってあるなぁ。URLは、おらのテレビ画面では解析できなかったし、する気もない! 笑。



観光協会。土曜日の放送時にアキがジオラマの上に「海女カフェ」の位置を示すために置いた、紙パックの小さなカフェオレ飲料。今日も出て来たが、これも、それらしく良く出来たプロップだ。丁寧に、そしてそれらしく作っている。
日本酒「海鳴」。発泡酒「旬生」。1リットル紙パックジュース(乳飲料か?)の「パピー」に続く作品である。他にも「鏡月」風の焼酎、「角瓶」風のウイスキー、ヒロシ愛飲の「IWハーパー」風のバーボンなどいろいろ出てきたなぁ。←酒ばかりかよっ!

その観光協会では、お約束のお笑いタイム。改めて今さらのキャラ説明。
菅原の「一人一人は物わかりのいいババアだけど集団になるとグルーヴ感が増すんだよな」
激吹いた!大部分の視聴者の中の人は「グループ感」だと思ったろうけど、言うまでもなく「グルーヴ感」だよ。「電気グルーヴ」のグルーヴ(groove)だよ。電気グルーヴ」のピエール瀧は後の東京編に出て来るよ。

吉田のババア命名暴走が始まる。

長内かつ枝は→「メガネ会計ババア」そのままか〜い!
今野弥生は→「騒音ババア、ダンプ!…1の2面でコイン集めでんのが!」がはは。ラジオでクドカンも言っていたけど、NHKなのでスーパー・マリオ・ブラザーズと言えなかったご様子www。
熊谷美寿々は→「フェロモンババア」これは褒めてンじゃん笑!
花巻珠子は→「白ババア」そのままか〜い!

花巻の怒り「下の娘は花粉症なんです!上の娘は夜尿症なんです!」
菅原「何に怒ってるのかがわからない」がはは。



漁業組合で、観光協会、北鉄としては、海女カフェ担当はヒロシに…と海女クラブに紹介…いや押しつける笑。
観光協会、北鉄は海女カフェは“夢物語”と思っていたようだが、アキが「漁協を改装して海女カフェにする」と言ったように、意外に「現実」的だった。←キーワード出ましたよ!



忠兵衛から、そして種市から絵ハガキが届く。これまた凝ったプロップ、また“消え物”の食卓の上のご飯も美味しそう。その時、春子が読んでいるのは「毎朝新聞」と読める。天野家の住所は…

郵便番号? 028-8080
岩手県北三陸市袖が浜3-7

「袖ヶ浜」じゃないのか?「袖が浜」なのかぁ?がはは。

種市から届いた絵ハガキの種市の住所は…

郵便番号? 150-0099
東京都港区台場3-1-16
大林田組 台場独身寮

とのこと。大林田組の元ネタは、もちろん大手ゼネコンの「大林組」。実際、大林組も羽田空港の工事には関係したらしい。

アキは北三陸高校・潜水土木課準備室で種市からの絵ハガキをユイに自慢するが…、
ユイ「(私には)届いてない。あ、でもメールは毎晩してるよ」
アキ「聞かなきゃよがった」

夏ばっぱのナレで「悲しいかな、種市くんとユイの遠距離恋愛は順調に進んでいました。それが「現実」です」←キーワード出ましたよ!
って、だからぁ!それはぁ!付き合っていると言えるのか?遠距離恋愛と言えるのか?がはは。

ユイはアキに「それよりさぁ、お母さん(春子)、ナンか言ってなかった?…水口さんの事だよ」
そーいやヒロシも、アキの気持ちを確かめるのに、お母さん(春子)に、それとなく聞いていたな。似た者兄妹か?



カットバック→ミズタクにグイグイ迫る美寿々。これを見て、ずぶん、ミズタクに嫉妬すますた!笑。美寿々の車は「シャコタン」とのこと。これも死語だよなぁ。
美寿々がミズタクにグイグイ迫っておく必要はあった。後に二人は別れるのだが(てか付き合ってもいないが…)、その時のシーンが非情に重要になるからなのだ。



再び北三陸高校・潜水土木課準備室。いよいよユイのイライラ心情が吐露される。
ユイは我慢できずにアキに語る。

ユイ「もし万が一(水口に)『2人でデビューしないか』って言われたら、どうする?
アキ「2人?」
ユイ「“潮騒のメモリ―ズ”だよ」
アキ「じぇじぇじぇ!」

夏ばっぱナレ「だけど、だからって、芸能界なんて、第一春子が許してくれる訳がない」

はい。この瞬間、もうアキは、まんざらでも無くなっていますね。てか、もう心は決まってますね。アキ、やる気まんまんですね。



お座敷列車の楽しかった事を思い出してポーッするアキ。食事も忘れている。
見かねた春子が「「アキ、食べないならそれ(ハンバーグ)頂戴」とアキの皿に手を伸ばす。
アキ「駄目だ!おらのハンバーグだ!」

もたもたしていると美味しいチャンスを逃しますよ!…というメタファーである笑。そしてアキはこのチャンスにかなりの勢いで執着する…というメタファーである笑。

天野家に組合長とかつ枝がやってくる。そして銀行が海女カフェに2000万円融資すること決まった。海女カフェが建設できるという事が「現実」になったのだ。←キーワード出ましたよ!

そして勉さんの炭鉱で琥珀を掘っているミズタクのもとに現れるユイ…。明日に続く…。

★★★★★★★★★★

■第1回からここまで見て、軽い危篤…じゃなくて軽い総括。

今まで書いてきたように「あまちゃん」は落語の世界であり、葛藤のない世界であり、少女マンガの世界であり、ビューティフル・ドリーマーの世界であり、二 重構造の世界であり、対比構造の世界であり、同じ事が繰り返し現れる世界である事がわかった。そして今、一言、付け加えるなら、あまちゃんは「アキにとっ て運がいい」世界である笑。

あまちゃんは落語の世界だから「悪人も死人も出ないし、厳しい葛藤もない」。その上、押井守監督の「ビューティフル・ドリーマー」のように「自分に都合の 良い、楽しい事しか起こらない」。普通はこんな設定や作劇ではドラマはドライブできないと思われてきたけど、あまちゃんはクソ面白い上に、面白いだけでは ない「何か」を感じさせる大ヒット作・大傑作となった。今後のドラマや映画作りに、5年、10年のスパンでボディーブローのように序々に影響を与えていく だろう。金字塔である。革命である。良くも悪くもエヴァンゲリオン以降、アニメ表現が変わったように…。

そしてここまできて「都合の良い、楽しい事しか起こらない」世界観に加えて「アキにとって運がいい」世界という構造が見えてきた。実は、今後の東京編でも アキはやたら運がいいのだ。そりゃ多少の挫折っぽいものはあるが、全体的にはどーみても運がいい笑。東京編でアキ自身が「おら、なんだかんだいって、ツイ てんじゃねえか?」(第79回)と言ってしまうくらい運がいい笑。

アキは第1回で北三陸に来て以来、親友も出来て、大人達に可愛がられて海女さんになれて、数少ない女性潜水士にもなれた。しかもネットでもリアル(地元) でも人気者になれて、イケメン(ヒロシ)に告白されて、先輩にはフラれたけど傷は浅く、海女カフェも実現した。親は離婚したが泥沼協議はなく、クリスマス プレゼンで「携帯音楽ぷれいやあ」ももらった笑。金持ちではないが、お金にも不自由していない。ルックスも普通に可愛い。アホだけど笑。

こんな調子で東京に行くと、あんなに辛かったハズの東京で、いきなり仲間が出来て、大女優と知り合いになって超可愛がられるし、大物プロデューサーとも知 り合え、アイドルにもなれた。フラれたハズの先輩もちゃっかりゲッチュウした。CMも好調で、映画の主演も果たした。そして最後の最後にはNHKの「紅白 歌合戦」にまで出場を果たした笑。

冷静に考えると無茶苦茶運がいいじゃん笑。「おしん」ではないが、主人公に艱難辛苦を与え、それを乗り越える葛藤こそがドラマツルギーの中心ドグマだとば かり思っていたけど、あまちゃんはそんな事をフワフワと軽々と越えていったではないか!しかし、バカみたいな軽い感じばかりで中身が無い…って事もなく、 何かしら説明しにくいけど、強く人々の琴線にも触れた。その何を知りたくて、ずぶんのような分析バカも生まれたし今、これを書いている笑。
クドカンは葛藤しない…いや葛藤を葛藤として描いてどーするよ、重い事を重く描いてどーするよ的な姿勢がクドカンだと思う。

「運がいい」つまり帰納して考えると第31回で、かつ枝が「生きてるだけで儲けだべぇ」と言ったように、文字通り「生きているだけで運がいい」と言ってい るのではないだうか?アントニオ猪木さんの「元気があればナンでも出来る」とか、明石家さんまさんの「生きてるだけで丸儲け」なのだ。ちょっと「人間原 理」とか「我思う、故に我あり/デカルト」っぽくて怖いけど…笑。

もっと卑近に言うと、クドカンは今の日本の若者が持っていると言われている「“閉塞感”みたいなものは、実はウソで、ホントは君らは運がいいんだよ。だっ て生きてるじゃん」と言っているような気がする笑。モちっと言うなら「今の日本に生まれた、君らは運がいいだよ」と言っているような気がする。大震災が なってもなお…だ。これってすげーメッセージじゃね?こんな励まし方もあるんだ…。

もちろん、あまちゃんは物語だし対比構造を構築したいのでユイ、そして春子は“運が悪い”という事になっている。しかし人生に絶望するほど運が悪いわけではない…笑。

と上手くまとまった感じだけど、これだけじゃ足りてない笑。あまちゃんの「アキにとって運がいい」世界ってのは、演繹して言うと「運命は絶対」であるともとれる世界だからだ。

第100回で太巻は言う「「全部“運”なんだよ!センター候補(まめりん)が奈落に落ちてきて、(GMTの)デビューが決まったのも“運”、それが流れたのも“運”なんだよ!」

努力の世界のハズの芸能界なのに、なんか象徴的だよね。「プラダを着た悪魔」…じゃなくて「ラプラスの悪魔」だ。大震災もそうかもしれない。どうしても地 震は起きるわけで、我々が持っている無常観とか諦観とかの「運命」を受け入れる心情をクドカンも持ってて、でもしかし対比構造として「生きているだけで運 がいい」と励ましている気がするのだ。

★★★★★★★★★★


あまちゃん(再放送)第56回 2015H27/6/9(火

勉さんの坑道で作業するミズタクのもとに現れるユイ。ユイはミズタクがいくら安全パイ(死語か?笑)とはいえ、74回で「水口さん だって社会人である前に健康な男性だ。そういった方面の欲望もあるだろう。理性を失い野獣と化して…」(byアキ)となる心配はしなかったか?笑。…ま、 するわけないか笑。て言うか、逆にグイグイ来るユイにミズタクもお困りのご様子。

ユイは「雑誌で読んだ事があります。ターゲットを決めたらまず、その子の近所に部屋を借りて、家族や友人と仲良くなってから交渉に入るって。それが円満に デビューさせる秘訣って」そんなどこかで聞いた様なスカウト話って実際あるのか?なんか能率が悪すぎないか?笑。クドカンってもう業界の中の人なんだか ら、もっと「をを!そうなんだ!」っ感じのスカウト方法にして欲しかったような…。まぁとは言うものの、こーいう設定でないと、ミズタクと北三陸の関係が 描けないもんねぇ。

さ て、毎度、言っているように。あまちゃんは“潜る物語”である。坑道に潜ったユイはミズタクに「デビューしたいんですっ!こんな田舎で終わりたくないんで す!」と直訴して“成果”を得る事が出来た。地元の「岩手こっちゃこいテレビ」の番組で「ちょっとしたコーナー」を任させるくらい人気に火が付いた。もち ろん、ユイに作戦を伝授したのはミズタクである。ユイとミズタクの利害は一致したのである。

ユイはミズタクの言う「君の覚悟っていうか、本気が見たいって…もしオレが業界の人間で、ま、違うけどね。そーいう業界の、そーいう立場の人だったら思う と思うけどね。普通にそこそこ可愛くて『アイドルになりたあい』なんて言ってる、ちょっと痛い女の子と何が違うのか?…知りたいと思うけどね」に応えたの だ。てかミズタク完全バレバレや。



アキの方は銀行からの融資が決まる。融資担当者のおっさんは、初見の案件を持ち帰りする事もない感じで、2000万円もの融資を決めた感じだ。すげー担当 者だ!すげー決済能力だ!プロジェクト・ファイナンスのプロだ。北三陸の銀行…地銀なのか、信組なのか、わかんらんが凄いぞ!がはは。しかもまさに「アキ に都合のいい事しか起きない」「運がいい」である笑。

そして何より、本放送当時に放送していたであろうTBSの「半沢直樹」に出て来る「東京中央銀行」より凄いぞ!笑。

しかしこの行員(政岡泰志さん)は、お座敷列車にも乗って、潮騒のメモリーズのファンらしく、応援用ミニメガホンを取り出すが…惜しい!ミニメガホンにプリントされたアキの写真が逆さまに写った!がはは。にしてもミニなのに「メガ」ホンとはこれいかにwww。



漁協ではヒロシがババア達の海女カフェ建設の要求を聞く。その時、弥生が歌う「♪南さぁ向いている窓を開け〜」の元ネタは、ジュディ・オングさんの「魅せられて」とのこと。
しかし、ババア達の要求を全て叶えるには2億4000万円かかる事が判明。その時、弥生が歌う「♪億千万〜!億千万〜!」の元ネタは、郷ひろみさんの「2億4千万の瞳」とのこと。てかクドカンは、これを弥生に歌わせるために、過大な要求をババア達に言わせたのかも爆。



そしてあまちゃん史上、屈指の笑いどころ「漁協の回想シーン」…じゃなくて「漁協の海藻シーン」…じゃなくて「業況の改装シーン」キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!。
漁協を解体する時に使われた音楽が、テレビ朝日の「大改造!!劇的ビフォーアフター」の耳に残る例のBGM。これには朝から吹いた!また改装が完成したシーンでも「大改造!!劇的ビフォーアフター」の別のBGMが使われているぞ。
ちなみに、このBGMは総集編では使われていないぞ。権利の関係かなぁ。時間の関係かなぁ。だから総集編は面白くないんだよなぁ!



喫茶・リアスでは大吉と吉田と菅原が公然と「ババア」発言。ババアいぢり芸で有名な毒蝮三太夫を目指しているらしい笑。…古いわっ!
そして吉田副駅長が、お手柄。劇中の架空の映画「潮騒のメモリー」(番組上では1986年の正月映画)が、テレビで放映された時に録画しておいたビデオ テープを自宅で発掘したのだ。しかも映画の前後に「水野晴郎」の解説付きというお宝!がはは。この映画のビデオテープは後に大活躍する。

にしてもNHK。細かい!この吉田のビデオテープ。どーみても形状は「VHS」テープなんだけど、ラベルの部分の「VHS」という文字が微妙に「VHS」 と判読出来ないようになっている気がする。全体にバッと見たら、我々の思い込みで「VHS」だな…と思ってしまうのだが、いざ、よく読もうとすると、おら ンちのテレビのせいかもしれないが「VRS」って読めない事もない。てか「VHS」って商標だもんねぇ。※と思ったけど実はVHSだった感じ…詳しくは第 56回を参照してけろっ!てへぺろっ!

1986年のヒット曲も紹介。吉田は映画「潮騒のメモリー」をリアスの店内で見たいというが、明らかに春子が軽い危篤…じゃなくて軽い動揺。伏線ですね。

あまちゃんの中の架空のテレビ番組ではユイの食レポ。ステーキ食っている。足立家って、なんかステーキのイメージやね笑。

BGM「ガラスの部屋」に乗せてヒロシ登場。ババア達の相手で、すっかりやつれて、身長も縮んで、血液ドロドロで、イケメンのミイラ状態笑。

夏ばっぱが「海女カフェ」が「おらの店の商売ガタキ」だと言うが、大丈夫。客層というものが北三陸にあるなら、客層が違うから笑。あと「アールグレイとGLAY」「アボカドとアボガド」なども軽く披露。ヒント:avocado

かつ枝のバリスタのコスプレと黒縁メガネと演技は、どー見ても「もたいまさこ」にクリソツ。「海女カフェ」じゃなくて「かもめ食堂」かっ!クソワロタ。



ヒロシが海女カフェのウエイトレスなどの募集動画を撮る。その時、アキの背後のポスターに「袖が浜」とある。「袖ヶ浜」じゃなかったのね!

海女カフェのウエイトレスなどの募集に大量の若い女性達が、面接会場の観光協会に集まる。北三陸には、そんなにも若い女性達が居たのか?そして北三陸には、それほどまで若い女性達の雇用が無いのか?泣。
大吉は驚喜して「来てるわ!北三陸!」と吠えるが、現実は悲しいのかもしれんなぁ。あはは。

アキは後輩の海女の指導にあたる。そこへ池田ディレクターとユイが現れる。取材の下見とのこと。アキはユイに、造ってもらったミニステージを見せる。

さあ!明日はどーなる!?


あまちゃん(再放送)第57回 2015H27/6/10(水)

今回はツラツラ〜と進む回。見所はオープンした「海女カフェ」の紹介に尽きる!昨日に続いてテレビ朝日の「大改造!!劇的ビフォーアフター」の耳に残る例のBGMが流れて朝から吹いた!
そして夏ばっぱナレの「何ということでしょう。念願の特設ステージではありませんか」で絶頂を迎えますた!
この特設ステージは白い壁に、丸く半円に切り取られた縁取り。そして真っ赤なカーテン。ん?これは「日の丸ステマかっ!?」…んなわけないぞ笑。

さて野暮だけど、微妙な突っ込み所についてwww。
夏ばっぱナレで、花巻は安部ちゃんの南部鉄器のまめぶ鍋を受け継がれた、と言っているが、ホントは安部ちゃんが北鉄のホームに忘れた、まめぶ鍋を持ち帰っただけでは?笑。
昨日、ウニに触れないと言っていた、ふっくらした新人海女さん(久野みずきさん)が、今日はウニを手袋をしていたけど、触っていたぞ笑。
海中でウニを獲る美寿々やアキの様子は水中カメラが撮っているが、水中カメラマンはどこに?それともカメラマン不要の遠隔操作カメラなのか?だとしてもかなり自在に動いていたぞ。すげーハイテクだ!がはは。
吉田が夕方6時に制服姿でビール飲んでいるが、いちおう勤務はハネた後、という設定だろうか?ちなみに吉田が勤務中に喫茶・リアスを制服の上からエプロン をして手伝っているのは、リアスのオーナーは北鉄で、夏ばっぱは雇われ店長だから、吉田の行為は業務の一環…という事らしい。がはは。



春 子は珍しくアキの事を褒める。「大体さぁ、好きとか嫌いとか言うのって、よそから来た人間なんだよね。嫌いだったら、アキみたいに、自分で好きなように変 えちゃえばいいんだよ…周りを。ね、変えちゃえばいいだよね。それが出来るんだからアンタやっぱ凄いわ!ママが嫌いな場所を、好きに変えちゃったんだか ら!やっぱ凄いわ!」

水槽越しの春子とアキの会話。これは疑似“潜水”だ。しかも水槽という“窓”を通した潜水だ。潜る事で、素直な春子が顕在化したのだろう。



海女カフェからのテレビ中継を担当するユイ。すっかりジモドルである。そして花巻がプチ爆弾発言。まめぶ汁は「つーか全部、おらが作ってる」だと!がはは。

駅舎では勉さんが、坑道に出入りしてる気配があるとアキに伝える。動揺するアキ。
電子レンジのチーン!と、ひらめき擬音のチーン!を重ねるベタな演出www。スプーンを持ったまま、アキは勉さんの坑道まで走ってしまう。もし「銀のスプーン」だったら別の暗喩があるような…ないような笑。

今日はこれでおしまい!坑道でユイとミズタクは何をしているのか!明日もサービス!サービスぅ〜!


あまちゃん(再放送)第58回 2015H27/6/11(木)

水口周辺の事情が解説される回。そしてアキは東京へ向かうのは規定路線だけど、北三陸と東京への繋ぎを滑らかにする回。

水口の携帯に電話を掛ける美寿々さん。しかし出ない。勉さんの坑道(作業場)は地下10メートルなので圏外なのだ。つまり「プチ隔絶」なのだ。

その勉さんの坑道で、ミズタクが自分の事やスカウトについて解説。そして遂に太巻こと荒巻太一(古田新太さん)キタ━━━━━(゚∀゚) ━━━━━!!!!。本放送の時は、なんちゅうか、ダースベーダー的な、ラスボス的な、巨大キャラ登場!でビックリしたし、超絶ワクワクもした。 10000%何かが起きるに決まっているからだ!笑。

太巻の計画は、日本全国のジモドルを青田刈りして、上野で戦わせよう(戦わなくてもいいんだけど笑)という魂胆らしい笑。太巻の「東京は田舎者のたまり場なんです。マスに向けてコアを放つ的な!コアというのは地元意識ですよね」は意外に説得力があったぞ笑。

ミズタクは想像通り、スカウトだったけど、アキの誕生会の時に、スナック・梨明日で春子の歌を聴いた事で、作戦が少し変わった模様。ミズタクは春子の実力を見て半分業界にいた人間ではないかと憶測。その事がスカウトには、やっかいだと思ったようだ。それはそれで正解やな。
期を待たずしてユイの方から接近してきたのも計画の前倒しの原因となった模様。そしてユイが地元テレビにやたら露出するようになったのも、やはりミズタクの指南だった。

※全国からご当地アイドル、ジモドルを集める「GMT47」計画。「人類補完計画」よりすごいど!笑。しかし、いかにセンター候補のユイをスカウトしにきたと言っても、ミズタクは北三陸に時間を掛けすぎでは?
また、ハートフル(太巻の芸能事務所)の他のスカウトマンが全国で行脚して、他のジモドルをスカウトしている感がなかったのが、惜しいような気がするぞなもし。しかしパソコン動画の♪ズンダ!ズンダぁ〜!の「仙台牛タンガールズ」は良かった!がはは。
まぁ落語の世界だから、細かい事は気にしないぞなもし!がはは。それと後にしおりん曰く「(GMT47計画は)難航してるらしい」のもミズタクの管理能力の問題か?笑。



スナック・梨明日では、美寿々が先に上がって、春子と大吉の二人。なんとなくいいムードの感じがほんの少しするぞ笑。しかし勉さんの坑道では事件が進行している。しかし梨明日と坑道は「プチ隔絶」なので、その事件に気付く事はない。仕方ないのだ。

この「プチ隔絶」感は、そう!アキと春子が離れてしまう事への前哨を意味しているのだ。だから坑道と梨明日は、雰囲気も違えて、よりプチ隔絶感を演出する必要があったのだ。大吉はそのためのコマに過ぎない。可哀相な大吉!笑。
てか大吉よ!春子にチューくらいするなら今がチャンスだったぞ!…NHKの朝ドラ的にはムリだうが笑。



天野家に春子が帰ってきた。天野家は鍵をしていない。田舎ってそんなモンだよね笑。
アキも夏ばっぱ同様、目を開けて寝ている。柱時計はボーンと…鳴らなかったけど、すごい遅い時間なのか?と思ったら、アキの携帯画面の時計を見ると…20時6分かよっっっ…早っっっ!田舎の人は夜が早い!てか梨明日は何時閉店なんだよ!早すぎねーか?笑。

アキは春子の荷物にビデオテープを見つける。アキはこのテープに録画された「潮騒のメモリー」という映画に興味津々のご様子。そりゃそうだ。人生で初めて聞いた、春子の歌が、この映画の主題歌だったし、アキとユイのユニット名の由来でもあるからだ。

この時、ビデオテープの背ラベルが写る。「VHS」と書かれたロゴ。うーむ商標を使ったかNHK。しかしVHSくらいになると、もう一般名詞か?いや、 NHKでは決して「セロテープ」とは言わないハズ。前回、アキがまめぶ汁をレンジで温める時も、アキは「サランラップ」という商標ではなく「キッチンラッ プ(と思われる)」という架空の製品を使っていたのになぁ。
それと「VHS」のロゴは、公式の物とは少し違うデザインにしてあった。これで良し…と言う事か?がはは。

ユイは電話でアキを呼び出そうとする。その時のユイはミニスカである。このミニスカは、ユイ曰く“決して若くない”18歳の決意なのだ。ミニスカ…いやキュロットパンツにも見える。もしキュロットパンツなら、おらユイちゃん推しやめるわ爆。

東京に行くのはもう規定路線なので、なんかここ数日の展開は“レームダック”的展開にも見えるなぁ。がはは。


あまちゃん(再放送)第59回 2015H27/6/12(金)

今回はなかなか良い回。

アキを夜の「海女カフェ」に呼び出すユイ。「海女カフェ」のメインキーを持っているアキを尊敬すたwww。
ユイは母親のよしえに「アメ横女学園芸能コース」について説明するが、説明と理解のすれ違いがまるで落語でワラタ。にしても太巻が作ったという「アイドルカフェ太巻」には行きたくねーっ!がはは。

そして…こりゃどー見てもユイは家出するつもりだ。視聴者はこのままユイは家出するのかと思った。ミズタクと…。
しかしミズタクが現れて言う

「だからって家出は駄目だよ〜。言ったよね?ちゃんとご両親を説得して、同意を得てからじゃないと事務所もバックアップできないって」

ユイは「水口さん〜。もう岩手にいたくないんです!同年代の子がTVで活躍してるのとか見てるともう…!」

意外にもミズタクは家出の手引きなんかしなかった。今時の芸能事務所のコンプライアンス姿勢に準じた(そんなコンプライアンスがあるかのかどうか本当は知んが笑)感じだったし、視聴者も安心した。

この「アクセルとブレーキを同時に踏む」感じ。そう、いかにも青春の苛立ちの空回りの感じ。クドカンってこうだよね!ゾクゾクする。演出も(・∀・)イイ!。こういう感じって総集編ではまったく出てないんだよねぇ。いいなぁ!

ゾクゾクとしたユイの苛立ちや切なさを描いた後には、クドカン節ですかさず、いっそんの↓お笑いを挿入。がはは。(・∀・)イイ!

北三陸高校・潜水土木課では、夏休み前の話がやたら長い、いっそんを“絞める”アキと新人海女軍団。ワロタ!

一方、ヒロシは海女カフェでアキに話しかけるが舌打ちされる。間が悪いぞ!ヒロシ!。にもして舌打ちする朝ドラ・ヒロイン!(・∀・)イイ!花巻も舌打ちしたぞ。がはは。

ヒロシの話しの中で、足立家の修羅場が展開される。ユイの苛立ちの頂点を表すシークエンス。ユイのイライラは片方から見ていると残酷で、よしえは泣き崩れ るが、もう片方からみると、そのイライラも納得もできる。こーいう両方から見せるプロット、(・∀・)イイ!よね!「アクセルとブレーキを同時に踏む」感 じ。もう切なくて…切なくて…。

ちなみにヒロシにぶたれた時のユイのセリフ「顔はやめてよっ」の元ネタは、映画「Wの悲劇」(1984年・薬師丸ひろ子主演)の、薬師丸ひろ子さんのセリフ「やめて!顔はぶたないで、私、女優なんだから」ですよ。

こーいう対比構造は地元テレビでのユイのコメントでも、再びわかりやすく演出される。
ユイ曰く「私は北三陸の夏景色が大好きでーす!…私はこの町をずーっと愛し続けます!」
もちろんウソである。ビジネスライクに徹するユイ。切ないのだ。いいなあ!クドカン!

地方都市の、それなりの美貌と野望とやる気を持った若い女にとって、やはり一生地方で暮らす事は辛いのだ。東京に憧れるのもムリはない。
賢明な諸氏なら既にご周知だとは思うが、もちろん、これはユイだけの感情ではない。朝ドラのテーマの一つである(と思うけど)地方と東京のルサンチマンをユイが代弁しているのである。



そしてついに春子がアキの服のポケットから、水口の名刺を発見する。てかアキ。名刺を近くのゴミ箱に捨てたら、春子が回収するに決まってんじゃん!がはは。
ちなみにゴミ箱の近くにあった短波ラジオに萌え〜。漁業関係者には天気予報とかで短波ラジオは必須なのかにゃ?

ゴミ箱から回収してテープでガシガシに修復した名刺を証拠に、リアスでミズタクの正体について解説する春子。
驚愕する勉さんと美寿々。ヒロシはユイが以前、観光協会のPCで「太巻」を調べていた事について納得する。視聴者も、もう一度、伏線を回収されてカタルシスを味わう。ヒロシはユイの苛立ちの原因を知る。

春子が持っていた太巻の事について書かれた「AERA」風の雑誌。これまた第54回で書いたようにエディトリアル・デザインの定石を無視した、不安定な位置に太巻の写真がレイアウトされていた…。まさに不安を暗示させるなぁ。

そして定石通り、その場から居なくなる勉さん…。



またも深夜、閉店後の海女カフェ。10000%家出する気満々のユイ。まさに「She's Leaving Home」(byビートルズ)である。今度はワンピだな笑。やや冷静になったか?笑。

坑道では勉さんがミズタクを殴って「破門だあああ!今すぐ出で行けぇーっっっ!」となるわなぁ。まぁ殴ったと言っても、花菱会の中田に比べりゃ猫パンチですけどね笑。

ところで主人公はアキだっけ?


あまちゃん(再放送)第60回 2015H27/6/13(土)

引き続き深夜、閉店後の「海女カフェ」。ユイとアキの会話。

アキはユイにサインをねだったり、ユイにお礼を言ったり、アキは無意識に座敷わらしの本領を発揮。ユイを懐柔しようとする。ユイを懐柔しようとする。ユイを懐柔しようとする。ガタガタ(((;゜Д゜))ブルブル。

「ユイちゃん、おらなんかと友達になってくれて、どうもありがとう」

まるでアキによる催眠術のような、カウンセリングのようなシーンが続く。

ユイもユイで、アキの座敷わらし力に負けたのか、ついついしゃべってしまう。
ユイは、水槽の前で疑似“潜水”をして、幼稚園の時から、自分の美貌と野望とやる気を自覚していたと吐露する。まさに三つ子の魂…だ。しかも「キャメロン・ディアスになりたかった」とまで吐露してしまう。痛いぜ!ユイ!

水槽を挟んで対峙する二人。この水槽はまさにミズタクの水であり、「三途の川」であり、二人は友達少ないマーメイド達なのだ。←ホントかよっ!

アキはアキで無意識にますます座敷わらしの本領を発揮!

アキ「(ユイは)表舞台に立つ人だ。初めて会った時も秋祭りもそう思った」とまで言う。おべんちゃら。フワフワとユイを懐柔して、取り込もうと、自分の中の能年“空洞”をぱかぁ〜と広げるアキ。恐いよ〜。薄気味悪いよ〜アキ。アキの目的はなんだ?がはは。

アキは畳み掛けるように「あの、でっけい山車(だし)のてっぺんに乗っても動じない、堂々としてる。あれこそがユイちゃんの本来の姿だ」と囁く。

しかしユイが思わぬ反撃をしたのだ。無意識だろうが…。

ユイ「アキちゃんは?アキちゃんの本来の姿は?」

アキ「お…おらは…」

攻撃は得意だが、攻撃されると弱いぞ!アキ笑。

にしても、なんちゅうか夢幻ちゅうか、幻惑的なシーンでしたなぁ。にしても天野アキ。第1回に書いたように、薄気味悪い女である。



ユイの携帯に着信があって現実に引き戻される。ストーブや春子や、足立家のみんなが、ユイが家出したのではないか?と心配している。春子のこらぁ!や固定電話大作戦など、一通りお笑いサービスタイム。面白ス!アキが固定電話の子機でメールを打とうとするシーンにもワラタ。

ミズタクをぶん殴った勉さんが戻っきて「水口もアパートさ引き払い、今晩中に車で東京さ帰るそうです」との重要情報ほもたらす。そう美寿々がミズタクにあげた、憎きモータリゼーション(この場合は車)である。



解せないのはミズタクた。ユイに「家族には明日の東京でのオーディションを受ける事を了承してもらった」と言われたのだうが、それをそのまま信じたのか?足立家に確認しなかったのかよ。
前回、意外に慎重だと思っていたのに、ミズタク…大胆やな。

しかし作劇的には、この強引なユイの奪取劇は必要だった。なぜならユイの怒りが来週、披露されるからだ。

来週も楽しみ!