第62回 答案
 昨夏に引き続いて今年も、早稲田大で拙作フィルム「古城再現」を教材に起用、理工学部400名が「答案」を提出、その一部が映画製作者のもとに届けられた。
 「・・・私には古城が生きてるかのように見えた。次第に命を吹き込まれてい
くかのように思えた。…釘を打つ音が古城の鼓動のように聞こえた。
トン、トン、トンと言う音とともに城に新鮮な血が流れて城が色彩を取り戻し手いるように見えた。ことに終盤でつららが出来、そこから水滴がしたたり落ちるシ-ンは特に城の息吹きと感じた。
この映画のテ-マは非日常(ハレ)であるが、働く人たちが休み時間に将棋を指したり、弁当を食べるシ-ンを見て、全体としての
テ-マは非日常だけれど、それは日常の延長線上にある非日常なのではないかと思った。
 そうした非日常だからこそ妙に浮わついた感じが無く,古城をますます確かな存在にしているのだと思った。(受講生・井上真理さん)
 これは試験受講者の答案のなかにあった感想文のひとつである。
上田雅一のシネマなページ