第29回 『大師の道』
 四国八十八ヶ所の研究成果を書き遺したアメリカ人オリバースタットラーが、今年2月、米ホノルルの病院で他界された。
 同氏は戦後日本に長期滞在、古き良き日本を愛し著書「下田物語」、「ジャパニーズ・イン」、「四国八十八ヶ所遍路」などを出版、海外紹介に努めてくれたひと。
(左から)渡邉始氏、オリバー・スタットラー氏。
ひとりおいて八木亀太郎氏
 1980年(昭和55)、同氏の委嘱を受け、四国札所を8mm映画に撮影。
 当時の日記に拠ると・・・
1980年
7月25日 スタットラー氏のシナリオで絵コンテ作り、ナレーション多し。
8月6日 NHK文化事業団の助成金おりる。
11日 大竜寺山雨中登山は全身ずぶ濡れ、監督の注文多し。レンズ曇る。
1980年
12日 弥谷寺住職の案内で摩崖佛撮る。
15日 契約書に「版権はス氏、
未使用フィルムは上田において自由使用」
28日 空海絵詞の模写開始
(中略)
1980年
10月23日 室戸にて、空海に扮した鯖大師ご住職に、
岩場に座して貰い日の出を待つ。
やがて真っ赤な太陽、水平線より出る。
求聞持の法唱う。ちぎれ雲飛ぶ。
スタッフ、一番札所集合
空海「室戸祈念」取材スナップ
(中略)
1981年
1月23日 ス氏監修。削除、入れ替え、撮り直しと修正多し。
「書いて又消す湖畔のたより」である。
2月19日 NHKの好意でスタジオ拝借、
鴻野氏の協力で録音作業。
試写フィルム検討 ・・・なんとしても日米合作映画は大変だった。
上田雅一のシネマなページ